【W杯】「勝敗の分かれ目は“守備”」あと一歩まで追い詰めたベルギー戦を振り返る

  • 原口選手も乾選手もスーパーゴール!
  • チャンスのCKでも『予測・準備』をしていれば…
  • 世界で求められるのは「指示を待たずに考えて主体的に働く選手」

サッカーのFIFAワールドカップ・決勝トーナメント1回戦で、史上初のベスト8進出をかけ、ベルギーと対戦した日本。

強豪・ベルギーを追い詰めながらも、勝利を手にすることができなかった日本の熱戦を元日本代表の永島昭浩さんが振り返る。

原口選手も乾選手もスーパーゴール!

ポーランド戦では6人を変えてきた"西野ジャパン"は、ベルギー戦ではグループステージの初戦、2戦目と同じ布陣に。

スターティングメンバーのワントップは大迫勇也選手で、永島さんは「バランスを見ると現時点でベストメンバーと言える采配」といい、一方のベルギーもロメル・ルカク選手やエデン・アザール選手などヨーロッパで活躍する超強力なFW陣を先発させ、ベストメンバーで挑んできた。

激戦となった注目の一戦。

前半は0-0だったが試合が動いた後半3分の乾貴士選手が相手のボールを奪い、柴崎岳選手からの縦パスから原口元気選手のシュート。

日本が先制したこのプレーについて「柴崎選手のアシストも良かったですし、原口選手が長い距離を走って、難しい角度から一度フェイントを入れて、キーパーのタイミングをずらしてからのサイドネットはスーパーゴール」と絶賛した。

その4分後の後半7分、香川真司選手が乾選手につないだ2点目の追加点も、「乾選手は100%の力ではなく7~8割の力でミートを試みた無回転シュートがサイドネットに。これもスーパーゴールでした」とほめたたえた。

しかし、2人の選手交代をしたベルギーに後半24分、29分と立て続けに点を奪われて同点になった日本。

さらに、山口蛍選手、本田圭佑選手を投入して果敢にゴールを狙っていくが、後半アディショナルタイムでカウンターから3点目を奪われた。

「ここがでのベルギーの鋭さ。5人が選択肢を作る動きをして、ルカク選手がダミーになり、決勝点につなげた。スイッチが入った時にいくつかの選択肢があって、この候補を選ぶぞとなった時に、5人が同じベクトルを向く、ここが世界ですね」と分析した。

勝敗を分けたポイントは「ロングカウンターをさせた守備」

日本は初戦と2戦目のグループステージと同じメンバーでベルギーに臨んだが、この布陣について永島さんは「試合の入り方も前半を0-0でいくというゲームプランも含めて、非常に難しい時間帯もありましたが、時間の経過とともに、いいパフォーマンスを前半から出せたと思います。

しっかりとしたプレーの中で1点目、2点目も日本の良さが出ましたし、ルカク選手という、相手のキープレイヤーをしっかりと昌子源選手と吉田麻也選手がゴールを決めさせなかった。チャレンジ&カバーがうまくいった2人のプレーだった。」と解説。

3-2の勝敗を分けたポイントについて永島さんは「ロングカウンターをさせた守備」を挙げた。

「ここ一番で爆発的に点を取りに行くというときに一人二人ではなく、複数で来ます。最後のアディショナルタイムは、5人でゴール前まで80~90メートルダッシュしました。そこで完璧に崩して、ルカク選手をおとりにして決められてしまった。

ベルギーの勝負所での爆発的なものは大きなポイントだった。コーナーキックで日本がチャンスでしたが、『もし奪われたらどうする?』と予測と準備をしっかりやっていれば、ロングカウンターを食らわなかったかもしれない」と話した。

「一歩一歩成長していったようなW杯」

最後の最後まで強豪・ベルギーを苦しめた西野監督の采配については「前半もプラン通りですし、後半も日本の良さで2点を取りました。柴崎選手が展開してアシストも取りました。ここしかないというベルギーが、1点を返しに来るという猛攻のところで西野監督の采配というよりも、監督が描いたプラン以上のものを選手がどう考えているかという点も重要だった。

それぞれが監督となって、ここは何をしなければいけないのか、事前に西野監督が『こういう時は…こう』というプランを与えた方がよかったのかなという後悔があったかもしれないですが、"指示を待たずに考えて主体的に働く選手"が世界で必要な選手ですから」と語った。

この部分がまだ世界と少し壁がある点になるかもしれないが、永島さんは「良いムードの中から最高のパフォーマンスを個人ではなくて、グループでできた。ゲームを重ねるごとにそれが出てきたので、ここの壁を越えて次の大きな壁を迎えるチャンスは欲しかった」と語るも、「一歩一歩成長していったようなW杯だった」と"西野ジャパン"の健闘をたたえた。

(「めざましテレビ」7月3日放送分より)

2018FIFAワールドカップの他の記事