働く人の“自己決定権”の担保が焦点 「働き方改革関連法」成立

  • 残業時間に罰則付きの上限規制を設定
  • 『高度プロフェッショナル制度』は制限が緩められないか懸念
  • 『働く人の自己決定権』をどこまで担保できるかが重要

働き方改革関連法が6月29日、成立した。

安倍政権の今国会の最重要法案「働き方改革関連法」は、残業時間に罰則付きの上限規制を設けることなどが柱で、年収が1075万円以上の高度な専門知識を必要とする一部専門職を労働時間の規制から外す「高度プロフェッショナル制度」については、過労死を増やしかねないとして野党側が反対していた。

法案成立を受け、安倍首相は、「長時間労働を是正していく、そして非正規という言葉を一掃していく、子育てあるいは介護をしながら働くことができるように多様な働き方を可能にする法制度が制定された」と述べた。

「長時間労働の是正」については評価

津田塾大学の萱野 稔人教授は、「これまで罰則がなく、労使が合意すれば制限なく残業時間を延ばすことができたので、明確な上限が設けられ、さらに違反した場合は企業に罰則が科せられるという点は長時間労働の是正という点で、評価できる」と話す。

その上で、長時間労働を助長して過労死が出てくるという指摘がありながらも盛り込まれた『高度プロフェッショナル制度』については、「年収が1075万円以上だったり、職種も一部専門職に限定されているという点で制限はかかっている。ただ、制限が緩められるのではないのか、あるいは運用の部分で守られないのではないか、という懸念があるのはわかる」と指摘。

その点で重要となるのが、『働く人の自己決定権』をどこまで担保できるのかだという。

『働く人の自己決定権』

萱野 稔人教授

「対象者本人の同意がなければこの制度は導入できない、あるいは対象者が自分の意志でこの制度から離脱できる、または、自分自身でしっかりと働き方を決定できるなど、『働く人の自己決定権』がどこまで担保されていくのかが重要になると思う」と述べた。

(「プライムニュース α」6月29日放送分)

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