あなたの地震・火災保険は大丈夫? 値上げ前に補償内容チェックを!

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  • 地震保険の保険料が来年、平均3.8%引き上げられる
  • 火災保険でも「来年度内にも保険料改定」の見方強まる
  • 負担増を避けるため、加入や契約見直しは値上げ前に検討を

「30年以内に震度6弱以上」太平洋側で高確率

先月、大阪府北部を震源として発生した地震は、建物にも広い範囲で被害をもたらした。
総務省消防庁の発表では、今月2日午後5時30分時点で、住宅の全半壊は63棟、一部破損は2万3000棟を超えている。
また、政府の地震調査委員会が公表した2018年度版の「全国地震動予測地図」では、今後30年以内に震度6弱以上の揺れに襲われる確率が示されたが、首都直下や南海トラフ地震が懸念される関東地方や太平洋岸で、引き続き高い値となった。
都道府県庁の所在地では、最も高かったのが千葉市で85%、横浜市が82%、水戸市が81%と続いている。

地震保険の契約件数は過去最高を更新

首都直下地震被害シミュレーション  写真:内閣府提供

大規模地震が頻発し、近い将来、強い揺れに見舞われるおそれが現実のものとなるなか、被災への備えになるのが地震保険だ。
地震保険は、地震の揺れによる損壊のほか、地震を原因とする津波や火災による被害などをカバーする保険で、火災保険に入っていても、地震保険に加入していなければ、こうした損害は補償されない。
保険金額は、火災保険の30%~50%の範囲内で設定する決まりになっている。
火災保険の保険金額が2000万円なら、地震保険は最大1000万円だ。

損保各社でつくる損害保険料率算出機構が発表した最新のまとめでは、2017年度末時点の保有契約件数は1825万7000件を超え、前年度末と比べ3.1%増えて、過去最高を更新した。2016年の熊本地震を受け、九州での伸びが目立っている。

地震保険料率は来年から平均で3.8%引き上げ

この地震保険、実は、2019年1月に「基本料率」が改定される。
地震リスク評価の見直しなどによるもので、全国平均では3.8%の引き上げだが、改定率は都道府県や構造により異なる。耐火建築物の場合、東京都や神奈川県では11.1%引き上げられるが、愛知県では15.8%下がるなど、引き下げとなるケースもある。

今回の改定のもう一つの大きなポイントが「長期係数」の見直しだ。
地震保険では、1年ごとの更新でなく、保険期間を2年から5年という長期にして保険料を一括で支払うと、トータルでの負担は軽くなる仕組みになっている。
この仕組みは変わらないが、この計算に用いる「長期係数」の変更により、長期一括払い保険料が、多くのケースでこれまでより高くなる。

火災保険でも値上げにつながる動きが 

火災保険料でも、値上げにつながる動きが出ている。
損害保険料率算出機構は、先月15日、住宅向け火災保険の料率算出の目安となる「参考純率」を改めると発表した。台風などの自然災害や冬季の水道管凍結での水漏れ被害が増え、保険金の支払いが増大しているためで、平均では5.5%の引き上げとなる。

保険金額が建物2000万円、家財1000万円の場合、鉄筋コンクリートのマンションのケースで、東京都では20.4%、大阪府は12.0%のアップだが、木造住宅で、愛知県だと9.8%のマイナスとなるなど、地域と構造次第で引き下げられるものもある。
損保各社は、今後、この内容を踏まえ、自社の火災保険商品の料率について検討を行うが、2019年度内にも、保険料が改定され、多くの事例で値上げになるとの見方が強まっている。

加入状況や補償内容は今のうちにチェック

地震保険・火災保険ともに、建て替え・修繕や生活再建に必要な資金の手当てに味方となるものだが、保険料の値上げは、家計の支出増に直結する。
保険料引き上げとなる物件の場合、契約を見直すなら、値上げ前に検討することが、負担増回避のポイントになる。

再契約により補償内容が変わるケースなどもあり注意が必要だが、長期契約で一括払いすれば、期間が長いほど割引率は大きい。
2019年10月には消費税増税も予定されている。
家計防衛のためにも、加入状況や補償内容が十分かどうか、早めのチェックが大切だ。

(執筆:フジテレビ 智田裕一 解説委員)

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