逮捕された男たちは初対面…。SNSの普及が「闇サイト」取り締まりを困難にさせるワケ

めざましテレビ
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  • 逮捕された男2人は「闇サイト」で知り合い、事件当日に初めて会う
  • 「名古屋“闇サイト殺人事件”」で娘を亡くした母親は胸中を明かす
  • 専門家「ネットは悪人に対しても便利になった」

静岡県の山中で9日、29歳の看護師・内山茉由子さんの遺体が見つかった事件で、40代と20代の男が監禁の疑いで逮捕された。

防犯カメラには自分の車に乗り込もうとしていた内山さんを、男2人がはさみ込むような形で無理やり車に押し込んで、連れ去る様子が映っていたという。

逮捕された男たちは互いに面識がなく、ネット上のいわゆる「闇サイト」で知り合い、事件当日初めて会ったと供述しているという。

捜査本部は、ほかにも犯行に加わった者がいるとみて調べている。

「厳罰にして刑罰を重くして欲しい」

「闇サイト」が注目されたのは2007年に起きたいわゆる「名古屋“闇サイト殺人事件”」。

「闇の職業安定所」というサイトを通じて集まった3人の男が、当時31歳の女性会社員を拉致して、殺害。

遺体を岐阜県の山中に遺棄するという残忍な犯行が明らかとなった。

この事件で娘を失い、3人の被告に対して極刑を求める署名活動をしてきた磯谷 富美子さんは、
「同じく繰り返されてるということは、娘の命がとても無駄に終わってしまったんだなと考えてしまう。
せめて娘が亡くなった時に何らかしてくれれば、まだ私の中でも『あの子はこういうことをするためだったんだな』と、自分のつらさを少し抑える材料にもなったでしょうけども…。そういうことに手を染める人をストップできる施策を考えていただきたい。本当に厳罰にして刑罰を重くして欲しい」と複雑な胸の内を語った。

事件後、2010年に警視庁はインターネット上の違法な有害サイトを専門的に取り締まる、特命チームを設置。

しかし、2013年には「闇サイト」で知り合った3人の男が、身代金目的で、女子中学生を誘拐する事件が発生している。

そして、今回の事件も逮捕された男たちの接点は「闇サイト」だった。

「闇サイト」は主に2種類

そもそも「闇サイト」とはどういったものなのか。

「闇サイト」に詳しいフリーライターの渋井哲也氏は「犯罪を目的としたサイトを開設して、コミュニケーションをしていく」ものだという。

「一般の人は検索しにくいイメージですが、実際にはキーワードさえ思いつけば、誰でも簡単にアクセスが可能。一方で、ダークウェブの場合には、ある程度のプログラムの知識がないとなかなかアクセスしづらい」と特徴をあげた。

渋井氏によると、「闇サイト」は主に2種類。

特定のソフトなどをパソコンにインストールしないと閲覧できない閉鎖的な"ダークウェブ"がある一方で、誰でも検索が可能なサイトもあり、そこでメンバーを勧誘。

最近では、一見普通のアルバイト募集などを装い、誘拐、強盗といった犯罪行為を、別の言葉に言い換えてやりとりするケースも多いという。

渋井氏は「犯罪の方法について直接的な表現はしなくなってきた。一見、違法行為に見えないような募集の仕方をします」と話した。

取り締まりを困難にさせるSNSの普及

また、ネット犯罪に詳しい神戸大学大学院の森井昌克教授は、取り締まりを困難にするネット空間ならではの盲点があるという。

「闇サイトがきっかけで知り合い、SNSを使って、その中で具体的な話になった時に1対1の通信となってしまうと、警察も会話を見ることができなく、一切手出しができなくなってしまいます」

森井教授は「闇サイト」で知り合った以降は、SNSで直接やりとりが行われると捜査関係者の追跡がより困難になると指摘。

今回の事件は、他にも犯行に加わってる者がいるとみられているが、「闇サイト」で集まった場合は、初対面で互いの名前も知らないケースもあり、共犯者の情報が得られにくいという。

森井教授は「ネットは非常に便利になりましたが、悪人に対しても便利になりました。それをある程度考えるべきだと思います」と話した。

(「めざましテレビ」6月14日放送分より)

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