雨の日に手ぶら?手で持たないドローン傘の開発者に聞いた

FNN.jp編集部
国内

  • 現在は「手で持たない日傘」を開発中
  • 雨傘の実現を目指しているが、風への耐久性など課題も多い
  • 現在3号機の開発段階で、機能がどんどん進化している

栃木県小山市の会社「アサヒパワーサービス」が開発中の手で持たない日傘「フリーパラソル」が、ネット上で話題となっている。

ドローンにシートを装着した“宙に浮く傘”で日差しを遮る仕組みで、直径は約150センチメートル、飛行時間は20分程度。
今後は飛行時間1時間を目指すとともに、雨傘として使えるよう、防水加工などを施すという。

手で持たない日傘「フリーパラソル」は、今後どのような進化を遂げていくのか?
「フリーパラソル」を開発する、アサヒパワーサービスの鈴木健治社長に話を聞いた。

どうにかして傘をささないで済む方法はないか…

――まずは、なぜ手で持たない日傘を作ろうと思った?

私は傘をさしたくないタイプの人間で、小雨だと傘は差さないんです。

どうにかして、傘をささないで済む方法はないかと考えていて、すでにあるリュックに取り付けるタイプなどは見た目の問題で普及しない。

そんな中、ドローンが普及したので、ドローンに傘を付ければいいのでは、と考えました。

目標は、「手で持たない雨傘」を作ることなのですが、まずは第1段階として「手で持たない日傘」を開発しています。

日傘なのになぜ透明?

――開発中のフリーパラソルの画像を見ると、日傘なのに透明。これでは太陽の光を通してしまうのでは?

透明なのは、あくまでも動作の実験段階だからです。

――「フリーパラソル」を手元のコントローラーで操作している画像を見たのですが、これでは両手がふさがってしまうのでは?

それは「フリーパラソル」の1号機で、ドローンに傘を付けたときに飛ぶのかどうかを試しました。

3号機は手で持っても持たなくても使える

――1号機ということは、2号機もある?

あります。
2号機は、ドローンの下にカメラを付け、カメラが“ある特定のマーク”を捉えてついてくるというプログラムを作り、それを試しました。試した結果、成功しています。

こちらの飛行時間は20分程度です。

――もしかして、3号機もある?

あります。
手で持っても、持たなくても使えるものを考えていて、こういった形を想定しています。

――3号機は技術的にはどう進化させるつもり?

3号機の開発はまだこれからなんですが、傘の柄の部分に「前進」ボタンが付いていて、それを押すと、傘が勝手に前に進むしくみです。

ですので、前進する傘に人が付いていくことになります。

こちらは現段階では5分しか飛行できません。

――傘が前進するスピードは?

高齢者が歩くスピードぐらいを想定しています。

風への耐久性や法律上の問題

――現状、どれぐらいの風に耐えられる?

2号機はあくまでも追尾が目的なので、風への耐久性は想定していません。
ですので、ちょっとした風でもおかしな状態になってしまいます。

3号機では、台風並みの風は無理ですが、普通の風には耐えられるよう開発を進めています。

――ドローンを使っているということは法律上の問題もクリアしないといけないのでは?

法律上の問題はこれから考えていくつもりで、現状は、公道ではなく、ゴルフ場やイベント会場などでの使用を想定しています。

早ければ来年の完成を目指している

――今後はどうやって開発を進めていくつもり?

クラウドファンディングに出すのが今年の目標で、その反響次第で次のステップに行こうかと思っています。

――反響次第とはどういうこと?

好評であれば、3号機をさらに改良した4号機の開発に着手します。

――4号機は3号機と比べて、どういった点が進化する?

軽量化と、バッテリー時間を長くして1時間ぐらいにすること、そして、傘が人の頭を追尾できるようにすることです。



従来の傘と違い両手が空くため、視覚障害者などの利用も期待できるドローン傘。
様々な課題はあるが、早ければ来年、遅くとも2020年東京オリンピックまでの完成を目指しているという。