排出するのは“水”だけ。セブンが2020年までにトラック1200台を燃料電池車へ

プライムニュースα
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  • セブン-イレブンとトヨタ自動車が、燃料電池車の普及へタッグを組む
  • 数分の水素充填で約200km走行、CO2などの温室効果ガスは出さない
  • 普及のためには、社会全体で水素の活用と異業種の取り組みが大切

セブン-イレブンとトヨタ自動車が強力タッグを組み、燃料電池車普及のアクセルを踏む。

大手2社は6日、トヨタの技術やシステムを導入し、走行中にCO2を排出しない燃料電池小型トラックの活用や、店舗の電力などに使用する蓄電池や発電機などを店舗に設置するという共同プロジェクトを発表した。

CO2を排出しない燃料電池トラック

排出されるのは水だけ

セブン-イレブンが2019年春に導入するのは、3トンの荷物を積めるトヨタの配送用燃料電池トラック。
燃料電池トラックは、わずか数分の水素充填で商品を冷蔵しながら、約200km走行できる。
しかも、燃料は水素なので、排出されるのは水だけ。CO2などの温室効果ガスは出さない。

2019年秋には、店舗に水素の発電機を設置し、店舗の電力にも活用することで、環境への負荷を抑えた店舗運営を目指す。
これまでに、約600平方メートルにわたり、太陽光パネルが設置された店舗をオープンするなど環境への取り組みを進めてきたセブン-イレブン。

燃料電池車「MIRAI」

一方のトヨタは、2014年に燃料電池車の「MIRAI」を発売したが、水素ステーションの整備の遅れや価格などで、普及は伸び悩み、今回、物流を足がかりに拡大を狙う。

トヨタ自動車(株)の友山茂樹副社長は、「トヨタのFCの技術と、セブン-イレブンの店舗のオペレーションの技術をうまく組み合わせてやっていく。水素インフラの普及に事業的にもつながっていくんではないか」と話した。

配送車6,000台の最低20%を環境配慮型車両へ

(株)セブン-イレブン・ジャパンの古屋一樹社長は「今現在、1日に6,000台の車が配送で動いております。2020年には最低20%は環境配慮型の車両に持っていきたいというふうに考えております」と話す。

首都圏で、2台が導入される燃料電池トラック。
セブン-イレブンは、今後の実証実験で、さらなる導入を検討するとしている。

社会全体で水素を活用していく発想が必要

この取り組みについて、経営コンサルタントの森田章氏は、「セブンとトヨタが組むことで大口の需要を作り、燃料電池車の普及に繋がる可能性があると思う。燃料電池車は充填の時間が短いのと、航続距離が長いのでトラックに向いている」と話す。

一方で、ガソリン車に変わるのはEV電気自動車という声が大きいことについては、「電気自動車が先行しているのは間違いないが、燃料電池車が巻き返す可能性もある。ドイツにある制限速度のない高速道路『アウトバーン』でEVを走らせると実はバッテリーの消耗が激しい。そうゆう意味で燃料電池車の方が有利という声もある」と指摘する。

そして今後の普及のためには、「燃料電池が安く手に入ることと、水素ステーションが増えることが必要。これを実現するためには、単に車の普及を考えるのではなくて、社会全体で水素を活用していく発想が必要だし、今回のような異業種の取り組みが大切になってくる」と述べた。

(「プライムニュース α」6月6日放送分)

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