「マサル」と「ウニ」をめぐる秘話【リアル首相動静】

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いざロシアに出発!

安倍首相は24日、プーチン大統領との日露首脳会談などに臨むためロシアへと向かいました。

出発前に、「胸襟を開き、腹を割って話をしなければならない。北方四島における共同経済活動や、元島民の墓参など人道的措置について、具体的な進展を得たい」と意欲を示しました。

このいわゆる「ぶら下がり」取材、実は予定より10分ほど遅れて行われました。

話す内容を熟考していたのでしょうか。

2、3分ほどの短い言葉の中に、安倍首相の意気込みが表れていました。

しかし最後に森友問題に関して昭恵夫人の関与を問われると、「今まで何回も国会で答弁してきたとおりであります」と一言だけコメント。

首脳会談と関係ないことを聞くな、と言っているかのような雰囲気で官邸を後にしました。


ワンワン外交?「マサル」になめられる安倍夫妻


26日、安倍首相はモスクワで、平昌五輪の女子フィギュアスケートで金メダルを獲得したロシアのザギトワ選手への秋田犬「マサル」の贈呈に立ち会いました。

「マサル」は、秋田犬を飼いたいと熱望していたザギトワ選手自らが選んだ3歳のメス。

勝利の意味を込めて「マサル」と名付けられました。

秋田犬保存会からの贈呈を前に、安倍首相と昭恵夫人も「マサル」を抱きましたが、夫婦そろって顔をペロペロとなめられ、思わず笑みがこぼれていました。

そして、いよいよザギトワ選手に贈呈された「マサル」。

ザギトワ選手に抱きかかえられると早くもなついた様子を見せ、新たな飼い主をこちらもペロペロしました。

動物による外交といえば、中国の「パンダ外交」が有名ですが、安倍総理もこの秋田犬外交に便乗し、日露友好をアピールした形です。


21回目の首脳会談も、ウニとイチゴまとまらず


26日、安倍首相はプーチン大統領との首脳会談に臨みました。

しかし会談前に、トラブル発生。遅刻癖で有名なプーチン大統領が、この日も48分の大遅刻をしてきたのです。

とはいえ、プーチン氏との首脳会談がすでに21回目となる安倍首相にとっては、想定内のことかもしれません。

会談で両首脳は、去年9月に合意した、北方領土での共同経済活動の調整作業を加速させることで一致しました。

この中で、海産物の養殖や野菜の栽培など5項目での事業を加速させ、7月~8月をめどに現地に調査団を派遣することでも合意しました。

しかし、実施の時期や、日本が打ち出そうとしていたウニやイチゴといった具体的な品目は明示されず、実施の前提となる法律の問題などの課題もクリアされず、引き続き協議することになりました。

また北方領土問題をめぐっては、元島民による航空機での墓参を、昨年に続き実施することで合意したものの、領土返還への具体的進展はありませんでした。

ロシアによる北方領土の実効支配が進む中、安倍総理には、ロシアになめられるようなことなく、返還への具体的成果を得る交渉が求められます。

“水と油”で25年

一方、国内での安倍首相に目を向けると、22日に衆院本会議で、永年在職25年の表彰を受けました。

同じく在職25年を迎えた安倍首相の初当選同期には、自民党の岸田政調会長、野田総務相、野党では立憲民主党の枝野代表、国民民主党の前原元外相、共産党の志位委員長らがいます。(枝野氏は表彰を辞退)

そして、表彰の際には議長席の前に議員が並ぶのですが、安倍首相の2人横には、共産党の穀田国対委員長が。

国会では基本的に水と油の両者ですが、このときばかりは、笑顔で顔を並べました。

政治信条は違っても当選同期としてお互い思うことはあるのかもしれません。

しかし、表彰に続いて行われた法案の質疑では、野党から加計学園の理事長との面会について追及を受けた安倍首相。

モーニング姿のまま答弁するという異例の対応となりました。

めでたい表彰は束の間のもので、国会はあくまで与野党の戦いの場。

会期末をにらみ、激しい攻防が続いています。


(政治部 官邸担当 梅田雄一郎)