博多ラーメンが大ピンチ!? ピリ辛"名脇役"が全国的不足

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  • 博多ラーメンに欠かせないトッピング「辛子高菜」が今不足しているという 
  • 今年の収穫量減に加え、全国的な需要が高まったことが理由 
  • 漬物メーカーは「秋高菜」も作って対応しているが…

福岡名物・博多ラーメンの"名脇役"といえば、トッピングの紅ショウガに辛子高菜が大定番!しかし実は今、この名コンビが解散の危機に。なんと、全国的に高菜が不足しているというのだ。

独特のぴりりとした辛みが特徴の高菜。熊本や福岡が主な産地で、塩で漬け込み発酵させたものが高菜漬けだ。レシピに差はあるが、唐辛子を加えて漬けたものを辛子高菜という。
九州のラーメン店は今この「高菜不足」に困り果てているというのだ。

Twitterの"高菜ファン"からは「とんこつラーメンに必須なのに!」「言われてみれば、ないお店増えたかも…」といった反応や、「いやだー!」というストレートな叫びが。

収穫量減…でも高まる「高菜」需要

実際にラーメン店からの問い合わせが相次いでいるという、福岡の漬物メーカー「樽味屋」に聞いてみた。


――高菜不足の理由は?

去年の冬は気温が上がらず生育が悪かったのですが、収穫期の3月は夜間の気温が高かったために一気に成長が進んでしまい、いわゆる「トウが立った」状態になってしまったんです。全体的に小さく育ってしまったために収穫量が減ってしまい、今年の高菜の収穫は例年の6~7割になっています。


――収穫量が減ってしまった分、外国産のもので代用は?

やはり外国産より国産のものを求めるお客様が多いです。なので、国産品の高菜がさらに不足しているという状況です。

――収穫量が減ったのは天候の問題だけ?

跡継ぎ問題などで農家自体が減っている、ということもあります。
さらに収穫量が減っただけでなく、全国で需要が高まっているのが理由です。



福岡県内で他にも話を聞いてみると、高菜漬けを製造・販売する河野食品株式会社でも高菜の収穫量は年々減っており、JAみなみ筑後では前年比で5割程度の収穫となっているとのこと。

高菜の収穫量は年々減っていて、今年は天候不良でさらに減っているようだ。
そして不足している理由のもう一つ「全国で需要が高まっている」とはどういうことか?その謎を解くカギは「コンビニおにぎり」にあるという。

実は売れっ子?限定モノからレギュラー商品に

コンビニやスーパーでもよく見かける、高菜を使った商品。取材したいくつかの漬物メーカーは揃って、ここ数年でコンビニ各社が高菜を「おにぎりの具」として使い始めたことで、九州限定の商品に多かった「高菜シリーズ」が全国区に広がるにつれて需要が増えた、と話してくれた。

コンビニ各社から発売されている「高菜おにぎり」だけでも、明太子や鮭と合わせたものや、高菜チャーハンなどなど。他にもパスタやピラフ、パンの具としても使われているのを見かける。高菜を使ったメニューが一般的になるにつれて、"高菜ユーザー"がどんどん増えている、というワケだ。

「高菜全国進出」の中の収穫量減。強力なダブルパンチでラーメン店に高菜が回ってこないという状況が起こったのもうなずける。

「樽味屋」はこの事態に、本来は1年に1回、春に収穫する高菜を時期をずらして栽培し、秋口に収穫する「秋高菜」も作って対応しているという。しかし、現在の高菜不足解消の見通しは立っておらず「来年になってみないとわからない」とのことだ。