こんなの耐えられるかー!新社会人に贈る「理不尽RPG」がモヤモヤする

カテゴリ:国内

  • 名刺交換、接待ゴルフ…“社会人あるある”を詰め込んだスマホゲームが話題
  • 「とりあえず謝る」「帰りたいのに上司が邪魔」…理不尽なゲーム内容に「キレそう」の声も
  • 実は裏ステージもあり、これまでの理不尽もスッキリの「社会人へのエール」が

社会人とは難儀なもの。
毎日の仕事だけでなく、名刺交換の作法などなど、慣れない社会人マナーに失敗したり注意を受けたりした新社会人も多いのではないだろうか。そしてそんな新人たちを見て「懐かしいなあ」なんて感じたベテラン社会人のみなさんも、かつて未知の世界に挑み、洗礼を受けた仲間に違いない。

3月27日に森永製菓株式会社から公開されたのが、そんな“社会人あるある”を詰め込んだスマホゲーム「社会にinゼリー ~新社会人RPG~」だ。

昔懐かしのドット絵で作られたこの「新社会人RPG」は、“社会人あるある”を盛り込んだ全5つのステージをクリアすると、自分がどんな「新社会人」なのかアドバイスや特徴をタイプ別に表現した診断結果が見られるというもの。

このゲーム、話題になったのはそのシステム。
5分ほどでクリアできる手軽さに加え、普通のゲームはハイスコアを目指すものだが「やみくもに高い点を取ってもダメ」だったり、詳しい説明なしにいきなり始まるミニゲームの理不尽さが注目されているのだ。


たとえば、3面で挑む「接待ゴルフランド」。
社長をゴルフ接待するこのステージ、クリアするためには…「いい感じに打て」。

いい感じとはどういうこと?試しにホールインワンを狙って打ってみると……

怒られた。

この面で求められるのは、「接待」ということをふまえて空気を読み「社長を楽しませる」こと。
ギリギリまで競って勝ちたいタイプの社長との戦いなので、あまりに下手なショットはできない。しかしこちらが飛ばしすぎたら接待にならない…よって、正解は「社長が打った球のすこーし手前を狙う」こと。空気を読むという社会人としてのスキルが試されるゲームなのだ。


全5ステージはご覧のとおり。
STAGE1 名刺交換タウン
STAGE2 謝罪シティ
STAGE3 接待ゴルフランド
STAGE4 ご挨拶ヒルズ
STAGE5 定時退社ダンジョン

先ほどの「接待ゴルフランド」以外にも、相手が誰なのか一切の説明なしに「はじめまして」「お世話になっております」の使い分けをさせられる、もはや運頼りの「ご挨拶ヒルズ」や、飲み会に誘おうと待ち構える上司たちをすり抜ける「定時退社ダンジョン」など、「やめてくれよ!」と叫びたくなるステージが盛りだくさんなのだ。

その意外な難易度に、Twitterでは新社会人からだけでなく、先輩社会人からも「理不尽すぎてキレそう」「社会って厳しい…」などの反応が。

ちなみに筆者がチャレンジしたところ、診断結果は「誠意大将軍」だった。

左:「ご挨拶ヒルズ」 右:「定時退社ダンジョン」のプレイ画面

なぜ新社会人に降りかかる荒波をゲームに?森永製菓株式会社に聞いてみた。

チームで「あるある」出し合い…

――新社会人へ「RPG」で発信したのはなぜ?

新社会人になる世代はゲームに慣れ親しんで育ってきていますし、RPGにすることで「自分事化」しやすいのではないかと考え、RPGという方法で企画しました。
 

――懐かしのドット絵、むしろ上司世代にビビッと来るのでは…

古い慣習として残っている“社会人あるある”を表現するにあたり、レトロな8bitテイストを採用しました。
また、新社会人にとっても、8bitテイストだから古いと思われることはなくむしろ、新しく見えて興味をひけるのでは、と考えました。
さらに、今回のゲームはすでに社会人になっているかつて8bitのゲームに慣れ親しんだ年代の方にも楽しんでいただけるのではないか、ということも意識したからです。


――「社長にギリギリ負けるショットを」「お辞儀の正しい角度でストップボタンを押す」などのゲーム内容はどうやって決まったのですか?

まず、チームメンバーそれぞれが、理不尽に感じる“社会人あるある”を出し合いました。
それらをゲームにすると、どういった体験になるか(理不尽に感じるか)、ゲームとしておもしろくなるか、ルール説明をしなくても直感的にわかるか、などを議論し、最終的には5つのゲームに決定しました。


――診断結果の「新社会人タイプ」、全部で…


19種類あります。
例えば、「接待ゴルフ」の得点が高いと"空気読み力"があるということで「太鼓持ちの達人」に、すべてのミニゲームで高得点をとると「正統派スター新人」になるなど、ミニゲームの結果によって「新社会人タイプ」が診断されます。

――分析結果は、実際に見た新社会人を参考に?

それぞれのキャラクター・ネーミングについては、実際の新社会人も参考にしています。

――新社会人からの反応は?

「ゲームが難しい」というゲームを楽しんでの感想、「社会は理不尽すぎる」「社畜にはなりたくない」などの“社会人あるある”に対しての感想などの反応が見られています。

実は「裏ステージ」もある

しかしこの「新社会人RPG」、理不尽な社会の荒波にもまれてオシマイ、ではない。
実は5ステージをクリアした後、「とある入口」から裏ステージに進むことができるのだ。

この「裏ステージ」に進むと、先ほどゴルフ接待した社長が……しかしこのステージではナイスショットを注意されることはなく、むしろ社長からはお褒めの言葉が。さらには定時になると「おつかれさま!」「さあ行け!」と道を開けてくれる上司たち。こ、これが理想の職場だー!!

やる気が湧いてくる上司の言葉……一生ついていきます!!

――なぜこのような「裏ステージ」が?

通常ステージでは、理不尽な“社会人あるある”を“社会の荒波”と捉え、その「荒波を楽しんで乗り越えていこう」というメッセージでした。
裏ステージでは、さらに一歩進み、これまでの慣習や当たり前にとらわれずに、「新しい風となって、まだ見ぬ世界を切り開こう」というメッセージを込めました。
実際の社会でも、古い価値観を新入社員に押しつけるのではなく、新入社員の多様性をリスペクトし、応援していってくれる人が増えてきているのでは、と感じています。



何事も楽しむという姿勢と、新しいことに挑戦していく姿勢。なるほど、それはどちらも大事なこと。
通常ステージと裏ステージ、それぞれに新社会人へのエールが込められていたというワケだ。

inゼリーの公式Twitterアカウントには「エンドロールに現れる光る船。その船は、新しい風に乗ってどこへでも行けるという。さぁ、誰も見たことのない海へ。がんばれ、新社会人」というエールが。実はこのエールが裏ステージへの入り口のヒントになっているので、ぜひ探してみてほしい。


このゲームに「あるある」を感じた新社会人・社会人のみなさん。理不尽だー!とモヤモヤしても諦めず、「荒波だからおもしろい」と楽しめばいつか理想の“裏ステージ”に進めるかも。