元日本代表の2人がキャプテン翼「反動蹴速迅砲」に挑戦!異色のチェアマンが仕掛ける“Jリーグ”復活

カテゴリ:国内

  • 改革の第一歩として、まずはYou TubeのJリーグ公式チャンネルに動画を公開
  • 2014年に就任した異色の経歴のチェアマンがデジタル改革
  • 「失敗を恐れない」を理念に“フライデーナイトJリーグ”を新設、成功させる

先週、誕生からちょうど25周年を迎えたJリーグ。
 
実は今、収益面で右肩上がりの成長を記録し、2017年度は過去最高益となった。

 異色の経歴を持つチェアマン

Jリーグ5代目チェアマン・村井満氏

その仕掛け人は、サッカーは“見る専門”だった 異色の経歴を持つチェアマンだった。

村井満チェアマン
「本当にサッカー界の外側から着任したものですから、1個1個クラブ50個全部まわって『経営課題は何ですか。村井と申します』…みたいな所から始まって。『誰だお前は?』みたいな」

村井氏はリクルートに入社後、 執行役員などを務めたのち、2014年にJリーグの5代目チェアマンに就任。
 
実は当時、Jリーグは関心度の低下から入場者数の減少、それに伴うグッズやチケットの収益が下がる…と、“負のスパイラル”に陥っていた。  
そんな中取り組んだのが…

自分たちでハンディカメラをもって練習場へ

村井チェアマン
「いきなり日本にメッシが来てくれるわけではないですし…あまりCF(コマーシャルフィルム)とかPRに使える予算がなかったものですから自分たちでハンディカメラをもって練習場に行って」

“お金をかけずにできること”…として始めたのが、デジタル改革だった。

You TubeのJリーグ公式チャンネルで公開した動画

村井チェアマンが、就任わずか3カ月後にYou TubeのJリーグ公式チャンネルに公開した動画。
人気サッカー漫画、キャプテン翼に出てくるシュートを実際に選手がやってみる…という企画だった。 

川崎フロンターレ・中村 憲剛選手 
「嘉人これ読める?」

川崎フロンターレ・大久保 嘉人選手
「反動蹴速迅砲…読めますよ!」

中村選手
「シュート打って、それをシュートで決め返す」

大久保
「ほお」 

You TubeのJリーグ公式チャンネルで公開した動画

実際に二人が挑戦すると、見事に成功!

中村選手
「今の反動蹴速迅砲でしょ!!」

「反動蹴速迅砲」

“企画性”を持ったこの動画はこれまでに720万回以上再生され、デジタル改革の第一歩となった。

村井チェアマン
「リーグ主導である程度デジタルのレベルを上げる必要があった。50のクラブが個々で投資をしても完全に重複投資になってしまう。 これを一定の水準に上げるにはリーグが一括してそのプラットフォームの裏側を構築していく」
 
村井チェアマンは、楽天やヤフー、NTTグループなどからエンジニアを招聘。  
オンラインストアや、公式アプリの充実、データベースマーケティングなどのデジタル化を進めた。

「失敗を恐れない」

“村井流経営改革”の根底には、ある“理念”がある。 
 
村井チェアマン
「PD“M”CA、PDCAの真ん中に“ミス”を置こうと。Doした後に必ずミスがあるだろうけど、検証して次に活かせばいいと」

ビジネスにおいて使われる、“PDCAサイクル”。
Plan-Do-Check-Act。
計画、実行、評価を加えて改善するという業務遂行のど真ん中に、「Miss=失敗」を置き、「失敗を恐れない」… というメッセージを植え付けた。

「フライデーナイトJリーグ」の新設

今年、それを象徴するような出来事があった。 
試合を平日の金曜日に行う「フライデーナイトJリーグ」の新設。

椿原キャスター
「金曜に開催するというのは、若い人を取り込むきっかけとも聞いたが?」 

村井チェアマン
「土日はサッカーの為じゃなく家族の為に使いたい。 そういう人にとっては仕事の終わった金曜日にあってもらったほうが嬉しい。経験値的には平日にやれば、確実に数は減るけど今までなかった方に触れて頂くのも一つの将来への投資だろうからそれはやってみるかと」

そして、Jリーグ史上初となった金曜開幕…。  
サガン鳥栖対ヴィッセル神戸のJ1開幕戦は昨シーズンの鳥栖の平均入場者数、 1万4194人を大きく上回る、1万9633人が詰めかけた。
 
25年前に「100年構想」を掲げて始まり、四半世紀を経たJリーグ。

村井チェアマン
「Jリーグは教育や健康の分野にも貢献できるかもしれない。町おこしとか地域振興ができるかもしれない。38都道府県に54クラブがある。一つの大きなプラットフォームがこの25年間で育ってきたのでそこのスケールはあると思う」

「Jリーグ100年構想」

Jリーグのアライアンスパートナーとしてデジタルマーケティングの分野を支援しているデロイトトーマツグループの松江 英夫氏は、「デジタル化で、サポーター1人1人の顔が見えるようになり、不特定多数を対象にするのではなく、ピンポイントで個人のニーズに合った格好でマーケティングができるので効率がよく、プロモーションコストが安くなる」と話す。

また、『Jリーグ100年構想』については、「地方はこれから人口が減っていくので、新たなファンの獲得も大事だが、それ以上に固定のファンをしっかりと繋ぎ止めて消費の頻度を上げていく。イベントや出来事を作って「コト消費」を上げていく。
そこがJリーグの本領発揮で、試合のイベントだけではなく、地域に根付いた形で購入の機会を作っていく。そうすることで地域の活性化につながり、『Jリーグ100年構想』も実現性が高くなってくる」と指摘する。

(「プライムニュース α」5月22日放送分)

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