群馬で騒動…電柱の上で寝る“野良クジャク”はどこから来たのか

とくダネ!
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  • 群馬県邑楽町で度々クジャクが目撃されている
  • 日本には野生のクジャクはいないが、沖縄では定住も
  • 群馬の“野良クジャク”は人に慣れていて飼われていたものか

群馬の町に“野良クジャク”?

写真に映るのは、美しい羽を広げる“クジャク”。
撮影されたのは、動物園ではなく群馬県の住宅街の中だ。

本来、日本で野生で生息するはずのないクジャクが、去年2月ごろから住宅地に現れ、騒動になっているという。

とくダネ!が取材に訪れたのは群馬県邑楽町。

この町の至る所で、“野良クジャク”が相次いで目撃されているという。

農家の男性に話を聞くと、見せてくれたのが、羽を大きく広げたクジャクの写真だ。

「朝7時前後ぐらいにこの場所に来ると、必ずここにいたんですよ。こうやって羽を広げて、グルグル回るんで、知り合いに聞くと、『求愛だよ。求愛されてるんだよ』と言われました(笑)」

他の人にも話を聞くと、近くにある神社の森で“野良クジャク”の鳴き声をきいたという。

この日、神社の森で見つけることはできなかったが、さらに聞き込みを続けると、「うちの裏まで来ましたよ。今ちょっと見えないよね。クジャクは飛ぶんだよね、西の会社まで飛ぶから」という有力情報が。

その会社に訪れると、敷地内をうろつく“野良クジャク”の姿を見つけた。

従業員の男性に話を聞くと、飼っているわけではないという。

“野良クジャク”は、その後も会社の敷地をうろつき、大きな翼を広げ、屋根に飛び移ったり、屋根の上を行ったり来たりする様子が見て取れた。

その後2時間近く観察を続けたところ、あたりが次第に暗くなる中、電柱の上に飛びあがる“野良クジャク”。

この日はそのまま電柱の上で寝てしまった。

日本には野生のクジャクはいないはずだが…

そもそも野生のクジャクは、中国から東南アジアにかけて生息していて、日本にはいないはずだ。

しかしここ、群馬県邑楽町では、神社や会社、住宅の庭、畑など、人が生活している場所で度々目撃されている。
場所は半径150mの地点に集中し、まるでこの辺りを住まいにしているような様子もある。

このクジャクは『インドクジャク』と見られていて、環境省は、えさとして虫などを食べ、生態系が崩れる恐れがあることから、緊急対策外来種に指定している。
環境省は「対策の緊急性が高く積極的に防除を行う必要がある」としていて、沖縄の離島では10年間で5000羽が駆除された。

群馬のクジャクはどこから?

ではこの群馬のクジャクはどこから来たのだろうか。

可能性の一つとして考えられるのは、「動物園から逃げ出した」というもの。

しかし、目撃場所から一番近い動物園でも20kmほど離れており、数十メートルから数百メートル飛ぶのが精一杯のクジャクからすると、この距離を飛んで移動するのは考えにくい。

群馬県の保健所や動物愛護センターにも、クジャクが逃げ出したなどの報告は来ていないという。

もう一つの可能性は、「一般家庭から逃げ出した」というもの。

実はクジャク、一般の人でも飼うことができ、専門の業者に頼めば、5000円〜2万円ほどで購入が可能だ。
そして飼育のために、特別な免許なども必要ないという。

2010年には千葉県八千代市で、一般の人が飼育していたクジャクが逃げ出すという騒動があり、前述の沖縄での大繁殖も、業者だけでなく一般家庭で飼育していたものが逃げ出したケースもあるということだ。

しかし、群馬県邑楽町とその周辺の大泉町・千代田町では、飼育しているクジャクがいなくなったという話は出ておらず、町の人に聞いても、クジャクを飼っている人の話は聞いたことがないという意見しかなかった。

人を襲うこともあるクジャク

一方で、専門家によると、この“野良クジャク”にはある特徴がみられるという。

国立環境研究所の五箇公一さんは「人を恐れていないので飼われていたクジャクの可能性が高い」と指摘。
また、可能性として、「飛んで逃げてきた」「飼い主が捨てに来た」の2点をあげた。


クジャクは基本的には臆病な生き物で人を避けるが、凶暴な一面もあり、海外では人が襲われる被害もあり、むやみに近づくことは危険だ。

長崎県の『川棚町大崎自然公園くじゃく園』の金子さんは「クジャクと遭遇したら、背を向けず、ゆっくりと後ろに下がって、一定の距離を開けてから速やかに立ち去ってください」と注意を呼びかけている。

(『とくダネ!』ヤマサキ調べました・5月22日放送分)

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