毎日30分の掃除か、10万円か。イスラエル式“ラク家事”で人生が変わる

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  • イスラエルは子だくさんの国
  • 「家族も、仕事も、両ドリ」の秘密
  • イスラエル式で人生が変わる

「スタートアップ」だけじゃない!

日本人が「イスラエル」と聞くと、どんな言葉を連想するだろうか…?

大半は“危ない”などとネガティブなものだろう。
一方、スタートアップに詳しい人なら“中東のシリコンバレー”など起業を発想するのではないだろうか。

イスラエルは四国ぐらいの小さな土地から、年間800~1000ものベンチャーを誕生させる。
2017年12月には自動車の衝突防止システムを開発した「Mobileye」がインテルに1.5兆円で買収されるなどビッグニュースも絶えない。

サイトより引用

経済面が注目されるイスラエルだが、男女ともに『家庭も、仕事も、両ドリしている』という事実はあまり知られていないだろう。

実はイスラエルは“子たくさんの国”だ。
出生率は「3.11」とOECDナンバーワン
1人の女性が産む子供の数は、日本では1.42人、出生率が高いイメージの北欧でも2人を推移していることから、3人を超えるイスラエルの高さがみてとれよう。

さらに、女性のキャリア形成がしやすいか指標化された「女性のマネジメントポジション・ランキング」もOECD第9位
また、大手企業100社のうち1人でも女性を取締役として雇っている企業は、ノルウェー・インド・中国に次いでイスラエルが第4位と高水準である。

実際に現・司法大臣のアイェレット・シャケッド氏は共働きの2人ママで、2016年12月に引退したインテルCEOのマキシン・ファスバーグ氏も2人の子供を育てている。
イスラエルでは、家庭も、仕事も、どちらも積極的に取る国なのだ。

何より、家族がイチバン。

ではイスラエルで具体的にどのように「家庭も、仕事も、両ドリ」しているのだろうか?
これを知るには、まずイスラエルの家族観を理解する必要がある。

イスラエル人にとって、ほぼ例外なく「家族が何よりも大切」である。
週末は親族一同が集まり、仕事は家族を形成するために必要な“生活費を稼ぐ手段”と考える。

“家族を守るため”に男性も女性も積極的に家事を共有するのも特徴。
家族との時間を確保するために『知恵』を形成し、テクノロジーやサービスで置き換え可能なものは積極的に活用する。

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この“知恵の形成”に「家庭も、仕事も、両ドリ」の秘密がある。

というのも、北欧・ヨーロッパなどの女性が活躍している国では、政府や企業などトップダウンで税金や環境を整えているが、これには莫大の費用がかかる上に、フランスのように手厚くフォローをしても出生率が下がり、結果につながらないこともある。

イスラエルでも政府や企業の努力はあるが、いち市民が「家族のため」に知恵を絞って小さな解決策を積み上げる“ボトムアップ”的活動も盛んに行ってきた。
少子高齢化が進み財源の少ない日本においては、イスラエルの知恵はヒントとなることが多い。

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例えば、日本にも上陸しているロボット掃除機。
日本での普及率が4%・アメリカでは9%に対して、イスラエルでは2015年時点で既に37%を誇る。
毎日掃除機を30分かけるのであれば10万円で置き換えてしまった方が、ペイすると判断している。

他にも、Facebookグループを活用したミニ幼稚園。
まず子供の同級生とそのママでFacebookグループを作る。
そして月曜はAさんが時短勤務しグループの子らを預かる。
火曜日はBさんが早めに帰宅し預かり、水曜日はCさん…と預かる家庭をグルグル回していく。
メンバーが5人いれば、時短勤務すべき日を週1日に抑えることができるのだ。

更にグループ内で料理を多めに作ってシェアすることで、料理を作る時間的コストを下げることまで行う。
ママ友が合理的に動いているのがうかがえよう。

以上の知恵は、言われてみればなんてこともない「小さなコト」に感じるだろう。
しかしこの小さな知恵を1つ1つ積み上げているからこそ、3人もの子を育てつつ仕事でも実績を積むことに成功しているのだ。

家事テックに挑戦する、スタートアップまで

さて、家族を一番に考えるイスラエルでは、家事をより効率的に回すために製品開発に挑戦しているスタートアップたちがいる。

サイトより引用

まずは、トイレ掃除ロボットの「Toibot」。
トイレ掃除は気分がよくないし、案外黒ずみがつきやすいとネガティブな家事の一つであろう。その点このToibotは自動でロボットが回転し、上下にブラシを動かし掃除をしてゆく。
2019年発売を目標にしている。

サイトより引用

子供の眠りを把握できる「Nanit」は、ライブモニターにコンピュータービジョンで睡眠の質や危険を解析し、親へ通知する。
また子供が深い眠りをする為のアドバイスまで行うため、夜の夫婦タイムを確保できるようになるという。
2016年に660万ドル(7.1億円)資金調達し、プロダクトもAmazonでも販売しているとあって私が注目している企業の1つだ。

家庭も仕事も、案外小さなことから

いかがだろうか?
起業が盛んなイスラエルでは、家族を大切にするために、様々なハックを集めている。
日本においてもお金がなくともマネできる部分は、大いにあるだろう。


イスラエル女子部 代表 三木ありさ
http://beastrongwoman.com/