『休むのは死んでから休みます』絵本作家・加古里子さん死去。未発表作品は“水”がテーマ

カテゴリ:地域

  • 「だるまちゃんシリーズ」は今年1月にも新作3冊が発売
  •  加古さんは亡くなる直前まで創作活動を続けていた
  • 子どもたちや同年代からの“声”が原動力だった

「だるまちゃんシリーズ」などで知られる、絵本作家の加古里子さんが、2日、慢性腎不全のため92歳で亡くなっていたことがわかった。

あたたかいタッチで表情豊かなカラスたちを描き、200万部以上の大ヒットを記録した人気の絵本「からすのパンやさん」や、半世紀以上愛され、累計389万部を売り上げた「だるまちゃんシリーズ」は今年1月にも新作が3冊発売されている。

都内にある児童書を中心に扱う「クレヨンハウス」では、加古さんの特設コーナーを急きょ、設置した。

クレヨンハウスの店員は「一週間に必ず入荷してくるので、毎日のようにお客さんに手に取っていただいいます」と話した。

また、児童文学評論家の赤木かん子さんは「子供の本の世界ではトップ10人の中に入るんじゃないですかね。子どもの皮膚感覚に沿ってお話を作ったのは加古さんが初めてだったと思います」と功績を高く評価した。

子どもの好奇心を常に意識

加古さんは、福井県出身で東京大学工学部を卒業。

33歳のときに「だむのおじさんたち」でデビューし、発表した作品は600点以上にのぼる。

子どもの好奇心を常に意識していたという加古さん。

1967年、41歳の時に発表した「だるまちゃんとてんぐちゃん」は150回以上も増刷される大ヒットに。

見開き2ページに84個ものパンがびっしりと描かれている「からすのパンやさん」などの作品にみられるように、細かく描き込んだ絵本が多いのも加古さんの作品の特徴。

亡くなる直前まで創作活動をしていた

加古さんの長女である鈴木万里さんは「『まだまだたくさん書いてください』という声は、小さい読者さんからも同じような年齢の人からもいただいてまして、それが本当に原動力だったと思います」と話した。

また、鈴木さんは「実はまだ、これから出版しようという本の計画がいくつかありまして。編集の方に見ていただいて、作品にしようとしておりました」と、加古さんは亡くなる直前まで創作活動を続けていたという。

志半ばで完成することのなかった絵本を、今回めざましテレビのカメラに、鈴木さんが特別に見せてくれた。

水をテーマとした作品で、木に水をあげている人や鉢植えに水やりをする女の子、周りには絵の説明のメモの書かれている。

手書きの原稿には修正液で「えきたい」と訂正され、より良い作品にすべく、妥協のなさがうかがえる。

鈴木さんは「『休むのは死んでから休みます』と『それまで私はとにかく頑張ります』とはっきり申しましたね。その気持ちで最後の日まで過ごしていたと思います」と明かした。

加古さんは子どもたちのファンレターを支えに創作活動を続け、亡くなる前日にも鈴木さんがファンレターを読んで聞かせていたという。

(「めざましテレビ」5月8日放送分より)

めざましテレビの他の記事