仏教×音楽、歌舞伎×CG…ニコニコ超会議の「マジメな話」

伝統はテクノロジーでよみがえる

カテゴリ:テクノロジー

  • ニコニコ超会議が始まった。
  • 歌舞伎×CG、仏教×音楽など様々な出し物がある。
  • 伝統を守るために、新しいものを導入することが大事だ。

テクノロジーを駆使した出し物

GW初日となる4月28日、毎年恒例の「ニコニコ超会議」が始まった。

インターネットとリアルの世界をつなぐイベントで、「ネット発!みんなで作る日本最大級の文化祭」と銘打たれている。

音楽ライブやコスプレ写真会が行なわれている横で、審議拒否を続けている野党各党の議員も集まった討論会が行なわれるなど、参加者が思い思いの楽しみ方ができるのが魅力のイベント。

国会は空転しているが…

テクノロジーを駆使した出し物も見どころのひとつで、人気のバーチャルユーチューバーが目の前にバーテンダーとして現れて会話できるバーや、五輪メダリスト太田雄貴選手のフェンシングをVRで体感できるコーナーなど、体験型のコンテンツも多い。

太田雄貴さん本人も登場

2016年に初めてお目見えして今年で3回目となる「超歌舞伎」は今回も立ち見が出る人気ぶり。伝統芸能と最新技術を融合した歌舞伎で、歌舞伎俳優・中村獅童とバーチャルシンガーの初音ミクが共演した。

「大衆芸能らしく気軽に楽しんでほしい」という想いで作ったと言うだけあって、CGや音楽、拡張現実(AR)の映像が駆使されたステージ演出となっている。舞台の最後に観客が立ち上がってサイリウム(光る棒)を振る光景は、アイドルのコンサートのようだった。

提供:超歌舞伎

「極楽浄土ってキレイなところねぇ」

超歌舞伎と似たようなコンセプトで、福井県にある照恩寺の住職らが「気軽に仏教に親しんでほしい」と開いていたのが『テクノ法要』というステージ。

お寺で行なわれている日々のお勤めに現代風の音楽や光の演出を加えたもので、若者が仏教に興味を持つ入り口になればと3年前に始めたという。

若者受けを狙ってふざけているのかと言うと、決してそんなことはない。

もともと寺や仏壇は極楽浄土を再現するため、新しくてきらびやかなものを取り入れて装飾することが多かったという。

「もしかしたら平等院鳳凰堂も完成した時は、伝統を無視して何だと言われていたかもしれない」と住職の朝倉さんは語った。

テクノ法要が始まると、プロジェクションマッピングのような美しい光と映像がステージを包み、リズムに合わせて「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏…」とお経が唱えられる。ただ、音楽は、500年以上前からある音楽をアレンジしただけだということで、違和感は少しもない。

圧倒的なスケールの光と音の演出のおかげで、単なるイベントスペースであることを忘れさせるような厳かな雰囲気が漂っていた。

朝倉住職は、福井で初めてテクノ法要を開いた時はどんな批判があるのか怖かったというが、参加した高齢者たちは拍子抜けするほど普通の反応で驚いたという。

そして、「極楽浄土ってキレイなところねぇ」という言葉を聞いて、テクノ法要をやる意味は1000年前の人たちと想いが同じだと実感したという。

現代のテクノロジーを駆使して、伝統を守る。イベントの中には、様々なストーリーや想いが隠されている。

ニコニコ超会議は4月29日まで