南北会談を直前に控え…「大統領だらけ」のパンフに込められた韓国の“思惑”

  • 「大統領の写真多用」のパンフレットで成果を猛アピール!?
  • 専門家「拉致問題には時間をおいての接近が望ましい」
  • 金正恩氏は徒歩で軍事境界線を…会談までの流れを解説 

「統一香水」と「17枚の大統領の顔」

いよいよ明日、4月27日に行われる南北首脳会談。

25日、韓国ソウルから車で1時間ほどのコヤン市でオープンしたのは、世界中の記者が集まる特設のプレスセンター。
40ヵ国以上、約3000人のメディア関係者が記者登録をしていて、注目度の高さをうかがわせる。

センターの中には、韓国政府が今回の会談のためだけに作ったアイテムも。「統一香水」と名付けられた香水は、南北分断により引き裂かれた離散家族が、北朝鮮の故郷を思い出せるようにと作られたものだ。その香りは、北朝鮮で食べていたというトウモロコシの香り。

さらに、会場で配られたパンフレットには、金正恩委員長の写真は1枚もないが、文在寅大統領の姿を多く見ることができる。

17枚もの写真を用いて、会談に至った経緯と共に、自身の経歴をたっぷりと紹介している。11年ぶりに会談にこぎつけた成果を「手柄」として猛アピールしているようだ。

“猛アピール” に脱北者と専門家は…

その一方で、6年前に脱北し、現在は韓国の高麗大学に通うチョン・ドジョンさん(26)の見方は冷静だ。

「北朝鮮が変わっていくことを望むだけですね。ただ、私が暮らしてきた北朝鮮はそうではないし、私たちが望むほど変わるとは全く思えません」

6年前に脱北したチョン・ドジョンさん

そして、会談で文在寅大統領が提起すると約束した拉致問題について、専門家に話を聞くと…

東国大学校北朝鮮学科 キム・ヨンヒョン教授
「拉致問題をあまり前面に出すと、北朝鮮が積極的に動かない可能性がある。拉致問題は、もう少し時間をおいて接近することが望ましいと思う」

金正恩氏どこを歩く? 鴨下編集長が解説

会談は、27日午前10時半から始まる。
朝鮮半島情勢を取材してきたフジテレビ報道局の鴨下ひろみ編集長が、会談までの流れを解説する。

鴨下編集長:
午前9時半をめどに、文在寅大統領が軍事境界線の手前のあたりまでやって来ます。おそらくその直前に、金正恩委員長が車で板門閣と呼ばれる北朝鮮の施設まで来て、車を降り、徒歩で軍事境界線に向かうということになります。ここを通過して、韓国側に入るという流れになります。

鴨下編集長:
そして、「自由の家」の前を徒歩で通り、儀仗兵による歓迎行事を受けます。そしてその後、実際の会談場所となる「平和の家」に入り、まず1階で訪問録に金正恩委員長が署名をして、それから記念撮影をしたり、歓談をしたりしてから、会談場が設けられている2階へ移動して、会談を始めるという流れになります。

韓国の人々の平和への祈りは、金正恩委員長に届くのか。そして、非核化への言及はあるのだろうか。歴史的瞬間は、まもなく訪れる。

(「プライムニュース イブニング」4月26日放送分より)

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