その乾杯は“仕事の一環”? 社用と私用の境界線が裁判で明らかに!

とくダネ!
国内

  • 飲み会でのトラブルで、会社の責任認めた判決が話題に
  • 街の声は賛否が分かれた
  • 飲み会でも誘い方一つで仕事に当たる場合があるので注意

会社の飲み会は“仕事”なのだろうか?

仕事の後の飲み会だから仕事じゃないだろう、という人も多いはずだろう。

しかし、飲み会に関するある裁判の判決が話題となっている。

飲み会でのトラブルは“仕事の一環”?

その判決とは、飲み会で起きた従業員同士のトラブルについて、会社側の責任を認めたもの。

インターネット上では「従業員のほとんどが出ていたらもはや業務」と理解するような声や「業務の一環だって?ふざけるな!」と反対する声など、様々な意見で溢れていた。

この裁判の発端は、2013年12月、都内の居酒屋で働いていた男性が、上司から忘年会に誘われたことだ。

訴状によると、実はその日被害男性は休日だったが、上司に「参加しますよね」と念押しされた上、他の従業員全員が参加すると聞き、休日返上で忘年会に参加することになった。

そしてその二次会の席で、男性は同僚とトラブルになってしまい、殴る蹴るの暴行を受けてしまった。

肋骨を折るなどの怪我をした男性は、会社と暴行した同僚に対して約177万円の損害を求め提訴した。

そして今年1月、東京地裁が下した判決の中には「忘年会は『業務の一部』」というもの。

会社側は「業務外の私的な会合で、本社に報告義務もなく、忘年会も禁じていた」と主張。

しかし地裁は、忘年会の参加を上司から促され、本来休みだった従業員の男性を含め、全員が参加したという経緯を重視し、二次会は電車で帰れるような時間ではなく、一次会二次会共に業務の一環だったとして、会社側の責任を認め、賠償を命じる判決を言い渡したのだ。

街のサラリーマンはどう考える?

飲み会をしていたサラリーマン達に話を聞くと、40代の男性は「基本的に忘年会っていうのは会社の業務ですから、来て当たり前ですよね。まあ来いよって思いますね」と答えたが、同席していた40代の男性は「今の時代は来なくてもいいと思いますよけどね」と反対意見。

同じ飲み会の席にいた50代の女性も「業務だとは思いますが、絶対に参加しないといけないというほどのものではないのでは?」と同世代でも違った意見が出て来た。


また新橋にいた、若いサラリーマンに、上司からの誘いは断りづらいものなのか聞くと20代の男性は「やっぱり正直断れないですね。『今日空いてるか?』って聞かれたら、それは『はい』と答えるしかないです」と苦笑い。

さらに「嫌とかではないですけど、行くという選択肢以外ないです」と仕事は飲み会の一環だと考えているようだった。

仕事かどうか弁護士の見解は?

そこで新紀尾井町法律事務所の江口大和弁護士に、どのような場合に飲み会に当たるのか基準を聞いた。

江口弁護士は上司からの誘われ方によっても変わってくると解説する。

上司から部下に対して飲み会の誘い方

●単純に誘う
「飲み会があるけど参加しますか?」と誘った場合は、断る余地があるため「仕事にはならない」と判断。

●同じ言葉で繰り返し誘う
「飲み会があるけど参加しますか?」「飲み会があるけど参加しますか?」と繰り返し誘った場合は、「仕事になる可能性は大きい」と判断。

●一緒に行くことを促すように誘う
「飲み会があるから行きましょう」と促した場合は、「仕事になる可能性は大きい」と判断。

●参加を強制して誘う
「飲み会があるけど、全員参加だから参加するよね」と強制するように誘った場合は、もちろん「仕事になる可能性は大きい」と判断されるという。

飲み会以外の場合はどうなのだろうか。

●休日に部署の全員でバーベキュー
会社主催や上司主催の場合は「仕事になる可能性が高い」

●休日に取引先とゴルフ
休日に取引先相手とするゴルフでも、私的にゴルフに行く場合は「仕事にはならない」

●休日に上司と2人で釣り
会社の事業内容と関連性が薄いので「仕事にはならない」

●上司の家の引越しを手伝う
引越しは私的な行事で、会社との関連性が低いので「仕事にはならない」

スタジオでは、サラリーマンと自営業では考え方が違いそうだ、というような声が上がっていた。


(『とくダネ!』ヤマサキ調べました・4月24日放送分)

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