ロシアは有人宇宙船にバイカル湖?2020年までに世界196か国を表現する着物を制作中

カテゴリ:国内

  • 2020年までに世界196か国を表現するKIMONOを制作
  • ロシアの着物にはエルミタージュ美術館などが描かれている
  • 現在、ロシアを含めて100か国まで到達している

2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて様々な盛り上げイベントが行われているが、ある壮大な着物のプロジェクトをご存知だろうか。

18日、駐日ロシア大使館で、ロシアをイメージした着物の完成発表会が、行われた。

これは一般社団法人イマジンワンワールドが展開する「KIMONOプロジェクト」で、日本が世界から注目される2020年に向けて世界196か国(日本政府が承認している国の数に日本を加えた数)の自然や文化、歴史の素晴らしさを表現したKIMONO(振袖と帯)を制作している。
それぞれの国の人たちと情報交換をしながら制作を進めているというが、いまでは各国の大使館も協力してくれているプロジェクトだ。

唯一の技法で作られた ロシアをイメージした着物

鮮やかなブルーの着物をまとい、少し緊張した面持ちで登場したのはロシア人の女性。

今回のモデルとして抜擢されたのは、YouTubeで日本の文化をロシアの人々に紹介しているというアシヤさん。

ロシア連邦がイメージされた着物を着るアシヤさん

ロシアと日本の文化が融合された着物を着たアシヤさんは「色彩もきれい。ロシアのことをうまく表現できていると思います。また着る機会があったら着たいです」と嬉しそうに話した。

今回披露された振袖は、「飾り錦」という日本で唯一の技法で作られている。

着物に描かれた柄は、ロシアが文化、芸術、科学技術の大国であることを表現するために、それらを代表するモチーフが選ばれている。

エルミタージュ美術館や「白鳥の湖」からバレリーナと白鳥、シベリアの深い森やバイカル湖、ソユーズなどの有人宇宙船、日本では「せむしの仔馬」として親しまれているロシアの民話で、少年のイワンが火の鳥を掴んだワンシーンなどが描かれ、さらにはドストエフスキーの「美は世界を救う」という名言がロシア語で記されている。

帯にもエルミタージュ美術館の装飾文様などが織り上げられているという。

ロシア連邦交流庁在日代表部代表のヴィノグラドフ氏は、着物に描く柄について話し合いを続けたと言い、「エルミタージュ美術館や有人宇宙船、世界的に誇るバレエも。特に僕が思いもしなかったのは、イワンが火の鳥を掴む瞬間が描かれていることです」と感激した様子。

またヴィノグラドフ氏は「ロシアの素晴らしさが描かれていて、196か国の中でナンバー1と言える着物だと思います」と自信を見せた。

どんな国にもある美しい物語を着物のキャンバスに

パラグアイ共和国/振袖: 京染せい山(京都)

日本の桜にあたる「ラパチョ」の花を無線友禅で日本画のように描いたバラグアイ共和国の着物や、50州からなる国のイメージを「州の花」で表現し、国家のシンボルである大統領を「アメリカン・イーグル」としてデザインしたアメリカ合衆国の着物、サハラ砂漠とニジェール川、中央にある国土をナショナルカラーで描いたマリ共和国の着物など、ロシアを含めて100か国まで到達している。

アメリカ合衆国/振袖:成瀬 優(東京)アメリカン・エキスプレス・ジャパン株式会社

そして、4月末には一般社団法人イマジンワンワールドの代表理事・高倉慶応氏の故郷である、福岡県久留米市で100人のモデルたちと100か国の完成を記念したイベントが行われる。

高倉氏は「ここからが勝負。1か国欠けても世界は一つになれない。どんな国にも必ず美しい物語があるはずなので、それを着物というキャンパスに描きたい。
2020年までこのプロジェクトを頑張っていきます。応援よろしくお願いします」と意気込んだ。


2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開会式で、各国のプラカードを持つ人たちにこの着物を着て行進してもらう、という夢を描いているという。
伝統的な技術を受け継ぐ職人たちが命を削って作った色鮮やかな着物の数々が、もし、196か国ずらりと並んだらそれは圧巻だろう。