甲子園も歌舞伎も!ライセンスビジネスが新たな局面へ

カテゴリ:国内

  • 甲子園のマウンドに上がる体験を販売
  • 雑誌業界はコスメメーカーや旅行会社と組み新たなビジネスを模索
  • ライセンスビジネスの発展は、国や業界団体が組織的に進めていく必要がある

アニメやゲームのキャラクターなどを使って商品を出したい企業が版権元と商談をする展示会「ライセンシングジャパン」の会場。 
人気キャラクターの新たな商品がここから生まれるが、今ライセンスビジネスは新たな局面を迎えている。

ウグイス嬢が名前を呼んでくれる!

クールジャパンの代表として今や一大産業となった日本のキャラクターだが、会場で目立っていたのはキャラクターとは関係なさそうな企業の出展。

甲子園球場でマウンド投球体験

阪神甲子園球場が出展しているのはなんと建物のライセンス。

阪神電気鉄道・宮脇明氏
「甲子園球場でマウンド投球ができるイベントを企業の販促活動で利用いただいています。実際にマウンドで投げられます。ウグイス嬢がお客様の名前を呼んでマウンドに上がっていただけます」

物を売るのではなく、マウンドに上がるという体験を企業の販促として販売していた。

キャラクターとのコラボは観光客に大人気

松竹のブース

そして、ここは歌舞伎を製作する松竹のブース。    
実は「歌舞伎」という文字のライセンスは、松竹が持っている。 
歌舞伎は、多くのキャラクターとコラボをしているが、その狙いは…

松竹・飯島裕紀氏
「キャラクターの力もあるんですが、キャラクターのコラボは中国の方にはものすごく人気があるなという印象を受けています。予想以上に海外の方も多くお買い求めいただいてます」 

出版不況を救えるか

コスメメーカーとコラボ

ライセンスビジネスで広がるブランドの可能性。 
中でも特にライセンスを新たな経営の柱にしようと動いているのが雑誌だ。

ファッション誌の『Ray』や『mina』など女性向けの雑誌を出版する主婦の友社は、「minakawaii」というブランドで『mina』の冠をつけた化粧品をコスメメーカーと一緒に開発、展開している。

『mina』は中国、香港、台湾でも出版され、アジアに強い影響力がある。その知名度を活かして『mina』の化粧品を作ることでインバウンド需要を狙ったという。

さらに女子大生向けの『Ray』では旅行会社と組み、卒業旅行の販売を考えているという。

主婦の友社・一久保法士氏
 「面白いコンテンツをつくっていく。本を作って売ること以外に企画力や発想力を活かしていくということです」

 週刊誌の『SPA!』などを発行する扶桑社も今回、初出展しライセンスビジネスを模索していた。   

扶桑社・清水伸宏氏
「ゲームとかエンターテインメント系の業界と組めればなと思っておりまして、今回の展示会でもそういったところから商談の申し込みはいただいています。私のイメージは特にまだないんですけど」 

懸命に模索する背景にあるのが深刻な出版不況。
清水さんは 「出版、雑誌・書籍含め、一番大事なのは紙なんだという発想はもうやめた方がいいのかなと思っています。いわゆるコンテンツ制作会社として柔軟な発想でやっていかないとなと」 と語る。

進化を遂げるライセンスビジネスは、企業の多角化に一役買っていた。

国のサポートが必要

津田塾大学の萱野 稔人教授は、「アメリカはライセンスビジネスが発達していて、大学もネーミングだとかシンボルをいろいろなものに使うということをしている。ただ日本の大学はまだそこまでやっていない。コンテンツ産業が急拡大するなか、アジア市場はライバルが多い。中国も韓国も出てきている。そこでライセンスビジネスが重要になってくる。そのためには国のサポートが必要。商標登録をするための法的手続きや市場のニーズなど、一企業では対応できないことがたくさんあるので、国や業界団体が組織的に進めていくのが必要だと思う」と指摘する。

(「プライムニュース α」4月16日放送分)

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