滋賀県が平均寿命1位になった理由。 筋トレ、牛肉、鮒寿司、YouTube…!? 

【のぞき見!リアル とくキュウ】様々な“1位”が健康に結びついている

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  • 滋賀県が今年の男性の平均寿命ランキングで1位
  • 牛肉の産地で高タンパクな食事と地元の鮒寿司がいい影響?
  • 運動を楽しみ、IT技術に親しむ姿勢が平均寿命1位の土壌を作ったか

男性の平均寿命が日本一の滋賀県

先月発表された都道府県別の平均寿命ランキング。

今回、男性の日本一に輝いたのは、長らく1位を取り続けていた長野県に0.03歳の差を付けた、81.78歳の滋賀県だった。

滋賀県と言えば、『琵琶湖』。日本で一番大きな湖として有名だが、それ以外は人口は26位、面積38位など、少し地味な印象だ。

しかし、滋賀県の元気な高齢者を取材すると「食」や「IT技術」などの様々な「日本一」がカギを握る、“長寿の秘密”が見えてきた。

牛肉と鮒寿司で健康的な食事


滋賀県で暮らす100歳以上の高齢者は692人。統計が残る1984年以降では過去最多となった。

そこで、滋賀県在住の御年100歳・吉田正直さんに話を伺った。

今年4月には101歳になるという吉田さんは、滑舌も良く足腰もしっかりしている。吉田さんは長生きの秘訣を「ぼんやりだから長生きするんだと思います」とおどけてみせるが、毎日朝から活動的だ。

朝起きて最初に行うのは、毎朝の日課だという顔のマッサージと指の運動。そして、新聞を熟読する。これも毎日欠かさないそうだが、なんと老眼鏡無しで、新聞の広告の細かい文字まで読めるという。


聞くと今でも視力は裸眼で1.0。趣味の読書も、まだまだ楽しんでいるそうだ。

ちなみに滋賀県は、図書館で県民1人当たりが借りる本の貸出数が、全国で東京に次ぐ2位という“読書好き県”。


そして吉田さんが、何より楽しみだという食事の時間。サバの味噌煮、スープ、サラダにご飯と朝食からしっかり食べ、いつも完食するそうだ。

栄養学の専門家は「高齢者の方に最低限取って欲しいタンパク質は50~60gですが、吉田さんは70g程度取っていらっしゃいます。タンパク質を70gぐらい取ることで、高齢者虚弱のリスクが少ないという研究結果もあります」と吉田さんの食事にかなりの高評価。

中でも、吉田さんの大好物は牛肉だ。

滋賀県はブランド和牛『近江牛』の産地で、飼養農家一戸当たりの肉用牛頭数も、牛の産地としてイメージがある北海道や、松阪牛の産地・三重県を超えて1位なのだ。

そのため、牛肉がお手頃価格で手に入るという滋賀県は、街の人に話を聞いても牛肉が好きな人が多く、1世帯当たりの牛肉の年間購入額も、全国2位だ。

滋賀県の人が好きなのは牛肉だけではない。

県民のソウルフードとも言われる「鮒寿司」は自宅で作る人もいるほどだ。


県内には専門店も多く、「風邪引いたら鮒寿司食べろ。お腹痛かったら鮒寿司」と言われているそうだ。

かつては薬代わりと言われた健康食品で、今も、特別な日には食卓に上がる。

琵琶湖名産のフナを塩漬けにし、お米に漬け、発酵させた鮒寿司は、乳酸菌たっぷりの発酵食品だ。熟成されたチーズのような、通好みの味。

食べ続けると、肌がツヤツヤになるという嬉しい効果もあるという。

会員の半数以上が60代以上のジム

しかし、元気の秘密は食事だけではないようだ。

滋賀県高島市にあるジムを訪れると、2000人ほどの会員の、半数近くが60代以上だという。

このジムは、高齢者や、身体に障害がある人のリハビリにもなる特殊なトレーニング器具が完備されていて、この日も多くの高齢者が筋肉トレーニングに励んでいた。

筋トレ歴6年だという83歳の男性は、妻が筋トレの成果で、手術した外反母趾も悪化せず、大好きな旅行にも二人で行けるようになったと喜ぶ。


筋トレ歴3年で、脳梗塞と右半身麻痺を克服したという74歳の女性は、バーベルをあげながら「こんな重たいの持って何が楽しいかしらと思っていたけど、ちょっとでも重量が増えていくと快感ね」と顔を輝かせる。

他にも100キロのバーベルを担いでスクワットをする83歳の男性も。
75歳の女性は筋トレをしながら「自分の足で何歳になっても歩きたい。人に頼らないで、行きたい所に行きたいな」と夢を語っていた。

若者顔負けのラリーをして、スマホを使いこなす

滋賀県は、スポーツの年間行動率が全国で4位。

大津市にある体育館をのぞいてみると、卓球クラブが開催中だった。シニアが多いというだけでなく、シニアの卓球とは思えない、若者顔負けのラリー。


この卓球クラブに所属するメンバーの平均年齢は70歳を超えているということだが、話を聞く中で驚くのが、タブレットやスマートフォンの扱い方。
Youtubeで動画を見たり、ニュースを読んだりと、見事に使いこなしている。

実は、スマホの普及率が全国1位の滋賀県。

他にも、インターネットの高速通信を可能にする光回線の普及率も日本一なのだ。


シニアたちはインターネットを駆使して、SNSで友人グループを作ったり、株取引をする人まで。

ある女性はスマートフォンについて「こんなもん持ったら便利で便利で、なんでみんな持たないのかなと思うわ」と楽しそうに話していた。

新しいことに物怖じしない“情報に敏感”な県民性も、長寿日本一に一役買っているのかもしれない。


荘口彰久プレゼンターは「背景にあるのは京都・大阪・名古屋という土地に囲まれた「近江商人」気質なのかもしれない。近江商人は情報に敏感でなければいけない、そういう県民性も残っているのでは」と取材で感じた滋賀県の特色を解説。

一方、滋賀県には他にも色々な“日本一”がある。

たばこ喫煙率の低さや、ボランティア参加の行動者数、パソコン・カメラ・食器洗い機・温水洗浄便座所有数などが日本で1位だということだ。

この数多くの“日本一”と“長寿”の関係性について、滋賀県庁の担当者は「社会的な要因というのも、健康に大きく結びついていると思う」としていて、取材をした滋賀県の人々は「琵琶湖があって、公園があって、普段のおっとりしたストレスが少ない生活が長寿にいいのでは」と話していた。


(『とくダネ!』【のぞき見!リアル とくキュウ】1月15日放送分より)

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