YOUは何しに…?四国に殺到する外国人たち

  • 急増するインバウンドの波は四国にも…お遍路達成者は10年で10倍! 
  • 四国を訪れる外国人はかなりの“日本通”
  • “地域資源”・“コト消費”地方観光の未来の姿が四国にあった

弘法大師ゆかりの四国88ヶ所霊場を巡拝する全行程1400キロを超える四国遍路。

日本遺産にも指定され、この数年は外国人のお遍路さんが目立つようになった。

香川県さぬき市のおへんろ交流サロン調べでは2016年7月からの1年間で外国人の歩き遍路達成者は323人。

特にヨーロッパからの巡拝者が増えここ10年でおよそ10倍増えたことになる。

高知県安田町の海岸沿いを歩くイタリア人夫婦は、
「私たちはサンティアゴ巡礼などヨーロッパの巡礼も歩いたことがある。だから“お遍路”もしたいと以前から思っていた。
イタリアでも徐々に四国の“お遍路”は知られてきている」
「今すごくリラックスしてさわやかな気持ち。お遍路をしながら本当の日本を見つけられて幸せ」
と笑顔で語る。

歩くことで直接、日本の人や文化に触れ合う素晴らしさを知ったという。

お遍路の思い出を忘れられず…

そんなお遍路が忘れられずに先月、室戸市で結婚式を挙げた夫婦がいる。
イギリス人のナイル・マカスキーさんと妻のソフィーさん。

2人はおととしおよそ50日間をかけて四国88ヶ所を巡り、自分たちを見つめなおす思い出の地になったと四国での結婚式を希望した。

2人は室戸市にある24番札所・最御崎寺(ほつみさきじ)で家族に見守られながら指輪の交換や
三三九度など仏式で結婚式を挙げた。

結婚式の最後に読み上げられた2人の誓いは、
「私たちは一生添い遂げ思いやりをもってお互いを愛し続けます。天の恵みに共に感謝しながら…同行二人…」というもの。

「同行二人(どうぎょうににん)」とは弘法大師とともに歩くという意味だ。

お遍路の思い出の寺での結婚式について2人は
「もう一度ここに戻ってこれてうれしい。美しい寺、美しいおもてなしとても感謝している」
「またいつか四国を訪れ88ケ所を逆に回る“”逆打ちをしたい」
と話した。

最御崎寺(ほつみさきじ)の島田信弘住職も最近、外国人お遍路が増えてることを実感している。

「基本に返って自分自身の心を見つめ直すってことは、やはり人種や宗教などに関係なく、人間の根本的な大事な部分だからこそ通じるんじゃないかと僕は感じている」と島田住職。

世界的な聖地巡礼ブームの中、四国遍路は今後も外国人観光客を魅了する一大ツールになるかもしれない。

2016年10月に発表された㈱日本政策投資銀行による「四国のインバウンド観光動向」調査によると四国を訪れる外国人観光客はかなりの“日本通”であることがわかる。
統計によると四国を訪れる外国人は3回目以上のリピート客が多い。

1回目は東京、富士山、大阪などの主要観光地、いわゆる“ゴールデンルート”をまわり、2回目は九州や札幌など大きな地方都市を訪問…
そして3回目にまだ見ぬ日本の風景を求めて四国を訪れている傾向がみられる。

四国を訪れるリピーターの外国人観光客は、かつての“爆買い”に見られるような「モノ消費」ではなく、香川の「うどん打ち体験」や「徳島の阿波踊り」など、その土地ならではの食事や体験を目的にしている傾向が強い。

地域資源を活かし、“そこにしかない何か…”を体験してもらう。

事実、結婚式を挙げたイギリス人のナイル・マカスキーさん夫妻にとって、お遍路の一番忘れられない思い出は、疲れて歩けなくなった時に子供たちが駆け寄って来て、甘いものを差し出してくれたことだという。

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