伊調馨選手へのパワハラを“認定”──松浪副会長「内閣府の結論とすり合わせる」

  • 第三者委員会が栄氏によるパワハラを一部認める
  • 告発に関わった安達元日本代表コーチ「認められて安心した」
  • 日本レスリング協会の松浪副会長を直撃

告発に関わった安達氏は…

伊調馨選手が栄和人強化本部長からパワハラを受けたとして、内閣府に告発状が出されていた問題。発覚から1か月を経て、事態は大きく動いた。

弁護士3人の第三者委員会は聞き取り調査を終了し、4月5日、「伊調馨選手に対するパワハラを一部認める」と日本レスリング協会に報告したのだ。

この結果に対して、告発に関わった元日本代表コーチの安達巧氏は…

「協会の圧力もあるんじゃないかと不安もありましたので、今回私たちが訴えたことが認められて少し安心しました」と語った。

安達氏は、伊調選手を指導した田南部力コーチとともに告発に関わり、第三者委員会の調査を受けた。調査は3人の弁護士と秘書、安達さんとで行われ、3時間ほどだったという。

“パワハラ認定”2つのポイント

伊調選手や栄氏などからも聞き取りを行った第三者委員会。
具体的にどのような点がパワハラと認定されたのか?
それは、「栄氏の発言」「疑惑の代表選考」だった。

伊調選手と栄氏の関係に変化が生じたとされるのは、オリンピック連覇を果たした北京五輪後のこと。
栄氏の元を離れ愛知から東京へ練習拠点を移し、田南部コーチのもとで男子の合宿などに参加するようになった伊調選手。すると、栄氏の態度が一変。
女子の代表合宿に参加した伊調選手に対して、栄氏がしたとされている「よく俺の前でレスリングができるな」という発言だ。

さらに、第三者委員会は、代表選考についても問題を指摘している。
2010年、伊調選手は全日本や世界選手権で次々と優勝。それにもかかわらず、11月に行われたアジア大会の代表には選出されなかったのだ。

この時、代表に選ばれたのは、当時、栄氏の指導を受けていた至学館大学大学院の西牧未央選手。全日本の直接対決では、伊調選手に完敗していたが、「若手を試す」という理由で、アジア大会の代表に選ばれた。

ところが、ほかの階級では、ベテラン選手が選出され、“疑惑の選考”との見方が浮上。
さらに、西牧選手がアジア大会当時、体調が悪かったにもかかわらず、代表に選ばれていたことが後に判明した。

日本レスリング協会 松浪副会長を直撃

臨時理事会出席直前の日本レスリング協会・松浪健四郎副会長を反町キャスターが直撃した。

――第三者委員会がパワハラ認定をしたことが明らかになりましたが、この件について何かお聞きになっていることはありますか?

聞いてはいないけれども、第三者委員会が決めたならそれはそうかもしれない。
ただ、内閣府も調査しているわけで、内閣府の結論が出て、すり合わせをしないと結論ははっきりしない。

――選手選考や言葉の問題が取りざたされていますが、松浪さんとしてはどのように感じていますか?

監督、コーチ、指導者の裁量もあるでしょうし、受け取る側の問題もあるでしょうし。その辺は当事者でなければよく分からないと思います。
一生懸命指導するがあまり、行き過ぎたということもあるかもしれません。 

また、松浪副会長は、伊調選手のケアについては、「全面的にやる」と強調した。

(『プライムニュース イブニング』4月6日放送分より)

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