「北朝鮮と直接会話している」米国務長官が北朝鮮問題で明言

ティラーソンのラウンド・テーブル in 北京-その1

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  • ティラーソン米国務長官が北京で行った記者懇談の詳細が公表された。
  • 長官は北朝鮮の「対話」の意思を探っていると明言。トランプ大統領は「時間の無駄」とツイートし注目を浴びた。
  • しかし、全文を読むと他にも非常に興味深い発言が。

中国を訪問していたアメリカのティラーソン国務長官が、先月30日、北京で同行記者達とオンレコの懇談をした。
その内容が、“Secretary's Remarks: Remarks at a Press Roundtable”というタイトルで、 2日の月曜日に、国務省から一般にも公表された。

ティラーソン長官の訪中の目的は、トランプ大統領のアジア歴訪の地ならしと北朝鮮問題への対応協議だったが、公表された書き起こしを読むと、記者との懇談は、案の定、北朝鮮問題に終始していた。
その一部を抜粋する。(訳は筆者)

「平壌と交信するチャンネルは保持している」

幅広い制裁が効き始めている。我々はその兆候を確認している。
中国もそうだと言っている。間近で見ている彼らも同様の見解だ。
(中略)
中国もピョンヤンの政権に圧力を掛け始めている。
こうした平和的圧力が、正しい対話に関与する方が良いと、北朝鮮の指導部の考えを変えさせることを願っている。我々は平和的な解決を望んでいる。
(中略)
今、直ちに実現すべきことは、状況を落ち着かせることだ。
まず、頭を冷やしてもらうのがはじめの一歩になる。
ただし、北朝鮮を核保有国として受け入れることは無いとはっきりさせておきたい。決して無い。

ーー北の体制変更(regime change)は望まないというのは何故か?

北朝鮮が、特に金正恩政権が、核開発のピッチを急速にあげている狙いを考えれば判ると思う。
正恩政権になってから、わずかの間に、彼は、すでに84、85回のミサイル発射実験をし、4回の核実験をしている。
彼の父親は、20年間に、わずか10回しかミサイル発射実験をしていない。この違いは何か?
彼自身と彼の政権の生き残りの為であることは自明だろう。だからこそ、我々の目標は非核化であって、彼や彼の政権を転覆することでは無いと、明確にすることは重要だと思う。

ーー日本上空を通るICBMで大気圏核実験を強行するのは、アメリカの軍事行動に直結するか?

それは我が国の最高司令官(大統領)次第だ。

ーー大気圏核実験はレッドライン(red line)か?

私が知る限り、最高司令官は、何がレッドラインになるか言及していない。
(中略)
今は、全体が加熱している状態だ。それを落ち着かせることが全員の利益になる。
たとえば、北朝鮮が、ミサイル実験を控えるのは、状況をかなり落ち着かせることになる。
(中略)
今や中国でさえ、解決に向けて、余り時間は残されていないと認識している。
だからこそ、彼らも北朝鮮への圧力を高めているのだと思う。
中国も朝鮮半島の非核化を目指す決意を固めている。
それに失敗し、北朝鮮だけに核保有を認めざるを得なくなった場合の結末を良く理解しているから。
万が一、北朝鮮が核保有国として存続することになった場合には、中国は、北朝鮮に続く核保有国が、この地域から出てこないことを望んでいる。

ーー彼らが対話を望んでいるというシグナルはあるか?

我々はそれを探っている。注目だ。

ーーどうやって探っている?

訊く。会話を望むか?と。
完全に交信が絶たれているわけではない。
平壌と交信するチャンネルは保持している。二つ、いや、三つ存在する。
だから、会話は可能だし、会話している。

ーー中国経由か?

いや、直接だ。


紙数が尽きてしまったようだ。解説は続編で。

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