もののけ姫に出てきそう…「インスタ映え」で荒らされる森

観光客急増で新たな問題が発生

  • 福岡・篠栗九大の森に「インスタ映え」を求めて、来訪者数が3.5倍
  • 立ち入り禁止の看板無視、撮影のために枝を折るなど、観光客のマナー悪化
  • 沖縄・備瀬のワルミは立ち入り禁止、茨城・神磯の鳥居では死亡事故も

観光スポットが「インスタ映え」するかどうかは今や重要なポイントで、観光客の増加につながる場所もある。

福岡空港から車で約30分、篠栗町にある「篠栗九大の森」もその一つ。「もののけ姫」などジブリアニメに出てきそうだと聖地として大人気だが、その一方で「インスタ映え」を目的とした写真撮影で様々な問題が起きていた。

「ラクウショウ」の木が魅せる“幻想的な景色”

福岡中心部に近い森として、8年前から一般開放されているこの森に生い茂っているのは、九州大学が研究のために植林した、桜や紅葉など約100種類の樹木だ。中でも、針葉樹である「ラクウショウ」の木は、実に幻想的な景色を作り出している。

現地を訪れた人は「水の中から(木が)生えていることと、針葉樹だけど落葉して紅葉するので紅葉も楽しめる」と、インスタ映えのポイントをあげてくれた。

来訪者数は3.5倍になったが、いい写真を撮ろうと…

2016年度に、約3万4000人だった来訪者は、2017年度の春から増加を始め、紅葉の秋をピークに、2月までで約12万人と、およそ3.5倍にまで増加した。

その一方で、「インスタ映え」を意識するあまりか、立ち入り禁止と書かれた注意書きを無視して、ロープの奥に入り写真を撮影したり、中には撮影のために枝を折られてしまったケースも発生している。

実際に、禁止エリアで写真を撮影したという人に話を聞くと「やっぱり雰囲気を満喫したい。満足感だけの問題」と語る。

沖縄や茨城でも「インスタ映え」被害が発生

この「インスタ映え」による問題は、福岡に限った話ではない。
沖縄県・本部町では、観光客のマナーの悪さから、パワースポット「備瀬のワルミ」が立ち入り禁止になった。

また、茨城県・大洗町の「神磯の鳥居」では今年1月、中学1年生の男の子が波にさらわれ、助けようとしたとみられる母親が、死亡する事故が起きている。

今回、取り上げた「篠栗九大の森」では、森の外でも問題が起きていた。

元々この森は、付近の住民に楽しんでもらうための森で、観光地としての設備や観光バスなどの駐車場はない。そのため、2車線しかない道路に観光バスが停車すると、道路がふさがってしまう。観光バスの後ろを走っていた車は、やむを得ず、対向車線を使い、通り抜けていた。
地元住民は、土日の車両通行量の多さを指摘し、何よりも事故を危惧している。

この「インスタ映え」ブームが、いつまで続くか分からないなどの理由から、篠栗町は「観光地としての整備はしない」考えを示している。


(「プライムニュース イブニング」4月3日放送分より)

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