銀行が危機感?ブロックチェーン技術を使った送金サービスを始める

銀行連合が今夏にも始めると発表した

カテゴリ:話題

  • 仮想通貨も同じ仕組み
  • 手数料が安く、コストが掛からない
  • セキュリティシステムに問題

61の銀行でつくる銀行連合が、ブロックチェーン技術を使った送金サービスを始めると発表。

従来の銀行振込手数料より大幅に安くなり、スマートフォンでいつでも即時送金が可能になるという。

ブロックチェーン技術とはどのようなものなのか、また、問題はないのだろうか。経済ジャーナリストの須田慎一郎氏に聞いた。

(聞き手:ニッポン放送『あさラジ!』高嶋ひでたけ)

仮想通貨も同じ仕組み

高嶋:
メガバンクや地方銀行など、61行でつくる銀行連合が、ブロックチェーン技術を使った送金サービスを夏にも始めると発表しました。

銀行から送金すると手数料は、けっこう取られますよね。

須田:
批判が強いですよね。

高嶋:
銀行が危機感を持っているのはよく分かりますが、このブロックチェーン技術を使った送金サービスというのはどういうものですか?

須田:
今までの銀行のシステムは、他のシステムもそうですが、真ん中に大きいホストコンピューターというのを置いて、各銀行のシステムがホストコンピューターに接続する形でいろいろな送金をはじめとしたデータのやり取りするという仕組みでした。

ところがこのブロックチェーンには、そのホストコンピューターが無いんです。

相互の銀行同士のコンピューターを直接結んで、クモの巣のようにデータをやり取りします。どこか中心を通るのではなく、必要に応じて銀行間でデータをやり取りをします。そういう仕組みがブロックチェーン。高嶋:
今、流行りの仮想通貨もそうですよね?

須田:
仮想通貨も同じような仕組みが取られています。

実はホストコンピューターを設置する投資のお金、または維持するお金は、結構コスト掛かります。そのため、銀行送金手数料が高くなっていく傾向があります。

そこで、既にある相互のコンピューターをインターネット回線を通じて、そのまま結んでいけば手数料が安く済む。コストが掛かからないないということです。

高嶋:
その技術は分かりましたが、「Apple Pay」や「LINE Pay」は手数料掛からないですよね?

須田:
掛からないです。特に、800万人が利用していると言われている「LINE Pay」については、手数料ゼロで物を買ったりすることができます。

高嶋:
銀行だったら、同じことやっても手数料取りますよね。

須田:
そうですね。

それに対抗するために、銀行連合の61行の中の何行かは手数料ゼロでやろうとしています。手数料ゼロにしなければ、「LINE Pay」などに持ってかれちゃうぞという危機感があるんです。

問題はセキュリティの弱さ

須田:
ただ、問題が1つあります。セキュリティシステムが脆弱で甘い。

先だってコインチェックの資金流出事件が起こりました。

ああいったハッキングに対して非常に弱いんです。対抗策として、大きな金額を送金するとハッキングに遭ったときの被害が大きいため、1回の送金の上限額は3万円、1日にトータルで10万円までと調整しているようです。

大きい金額については、既存の銀行システムを使う、ということだと思います。

高嶋:
正直言うと銀行も辛いですね。

須田:
大変ですね。最近はお金を預かって貸すという「利ざやビジネス」が儲からないため、「手数料ビジネス」に入ったら、手数料ゼロのライバル出てきて、こちらでも頭叩かれしまっています。


3/12(月)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』より
http://www.1242.com/lf/articles/program/asa/

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