小高病院の今後の医療体制をめぐり対立 常勤医が退職届を提出

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福島・南相馬市小高区の小高病院で、1人しかいない常勤の医師が先週、退職届を出した。

地域の医療を支えてきた病院に、一体何があったのだろうか。

小高病院の医師・藤井宏二さん(63)は、2017年からただ1人の常勤医として勤務している。

2月6日付で門馬和夫市長宛てに退職届を出した。

小高病院・藤井宏二医師は、「3月いっぱい(で辞める)。(退職が)小高のためになると確信している」と話した。

5年前に再開した小高病院。

外来の診察に限り、患者を受け入れてきた。

今回、藤井医師が退職を決断したのは、今後の医療体制をめぐって、市と意見が対立したから。

門馬市長は東日本大震災後、休止している入院患者の受け入れ再開を目指し、19床を備えたいとしている。

これに対し、藤井医師は「患者は小高病院に入院機能を求めていない」と反論、むしろ「訪問診療を充実させるべき」と訴えている。

藤井医師は、「(病院に)来たことない人が、『ベッド設けたらどうですか』って、来たことない人に現場のことわかるわけない」と話した。

このままいけば4月以降は、藤井医師の後任が見つかるまで、非常勤の医師3人で診療を継続することになる。

住民は、「(震災後)みんなお医者さん戻ってこないし、本当に不安」と話した。

門馬市長は、藤井医師に対し慰留する意向を示しているが、避難区域でいち早く再開した病院は今、岐路に立たされている。