奇祭「柳沢の焼け八幡」 加美町 宮崎地区

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豪快にワラ小屋を燃やして豊作と火伏せを祈願する、宮城・加美町の小正月の伝統行事、「柳沢の焼け八幡」。

2019年も12日と13日の2日間、行われた。

加美町宮崎地区の柳沢集落。

「柳沢の焼け八幡」は、600年以上続く小正月行事で、2日間にわたって行われる。

祭りは、集落を見下ろす八幡神社に、およそ30人の住民がワラをかついで集まるところから始まる。

町の人は、「やっぱり、がおる(疲れる)。稲わら1つ2つだと重い」と話した。

「焼け八幡」では、持ち寄ったワラを使って、2つのものを作る。

1つは、祭りの儀式に必要な「御小屋」と呼ばれる小屋。

竹とワラでしっかりと組み立てる。

もう1つが、ワラを束ねて作る「わら灯籠」。

「わら灯籠」は、一束をひと月として1年分、あわせて12束を縦に並べてつるし上げる。

祭りの初日は、このわら灯籠に火をつけ、その燃え広がり方で、2019年のコメの出来を占う。

2019年は、火の勢いが良く、あっという間にわら灯籠が焼け落ちた。

若者長・堀川定男さん(60)は、「ことしは去年と違っていい燃えぶり、ことしは豊作だと思います」と話した。

祭り2日目、午前4時。

下帯にわらじ姿の男たちが、集落に飛び出した。

「ヨイサー、ヨイサー」と大声を出しながら、新婚家庭を訪れて、酒を振る舞ったり、かまどの炭を顔に塗って火伏せを祈願する。

2019年は集落に新婚夫婦がいないため、女性が代役を務めた。

炭を塗られた女性は、「ことしも、家族みんな元気に過ごせたらと思っています」と話した。

そして、祭りはクライマックスへ。

男たちは集落を回り終えると、最後に、前の日に作った「御小屋」に火を放った。

参加した人は、「すごく燃える勢いが強くて、本当にいい1年が迎えられそうだという感じがしました」と話した。

住民たちは炎を見守りながら、家族の無病息災を願っていた。