質問も答えも読むだけ?!

今週の平井事典は「総理会見」

この記事の画像(3枚)

政治部に来る前、外信部のワシントン支局勤務だった時のG7サミット取材で、日本の総理の会見に出たら、質問も答弁もどちらも読むだけだったので、なんじゃこりゃと驚いた。

政治部の記者に「各社聞きたいことはカブるので、事前に調整して幹事がまとめて聞く」と説明され、なるほどリーズナブルだが実につまらんな、と思い、それ以降総理会見にはほとんど行ってない。

プロの記者からすれば素人が頓珍漢な質問を長々として、聞くべき質問ができなかったら困る、という気持ちはわかる。でも自由質問まで事前に決まっているなら、記者会見する必要はない。スピーチで十分。

アメリカ大統領の会見は・・・?

ただ米国はちゃんとやっているかというと、実は大統領の会見は少ないし、時間も長くない。何より日本と違って議会で野党の質問に答えることも全然ない。日本の首相の方がはるかに国民の疑問には答えていると思う。

関連記事:
【平井事典】人が生まれながらに持つ『人権』も無制限ではないことを知らない人が多くてびっくりする
【平井事典】野党から与党に「そろそろ起こしてくれない?」と頼むこともある審議拒否
【平井事典】「首相ぶら」を世に広めたのは小泉純一郎さん 「ぶら」って何?
【平井事典】師走の風物詩『予算編成』 「出」と「入」の額を同じにする努力を
【平井事典】読んでみればわかるが日本国憲法は改正する必要がない ただ9条2項は別!
【平井事典】政治家逮捕でIRに逆風 ギャンブル依存が心配ならまずパチンコを禁止せよ
【平井事典】そもそも総理と総裁の違いって何? 40年ぶりに「総総分離論」が再燃

【執筆:フジテレビ 解説委員 平井文夫】

平井文夫
平井文夫

言わねばならぬことを言う。神は細部に宿る。
フジテレビ報道局上席解説委員。1959年長崎市生まれ。82年フジテレビ入社。ワシントン特派員、編集長、政治部長、専任局長、「新報道2001」キャスター等を経て現職。