今や、普通の自転車の出荷数に迫る電動アシスト自転車。

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中でも新生活の準備をする3月は、1年で1番売れる月だ。約120台の電動アシスト自転車が並ぶ、東京都大田区の専門店でも…

サイクルショップオギヤマ 大森山王店・小峰市太郎店長:
この時期は一番(電動アシスト)自転車が売れます。

家電量販店のヨドバシカメラでは、約250台を販売する店舗(新宿西口本店)もあり、試乗コースまで作って、乗り心地をチェックできるようにもしている。

女性客:
高価なものだから、買うことにすごく慎重になる。

男性客:
(求めるのは)安全性とかですかね。

また、種類も増えて店舗によっては 税別5万円台のお手頃タイプも出るほど。

今回の「スゴ撮」は、専門家のオススメを用途別にチェックし、最新の電動アシスト自転車の優れた機能を調査する。

頭を守るシート設計「子乗せ型」

まずは子供を乗せるタイプ。サイクルジャーナリスト・松尾修作さんのオススメは、チャイルドシートが標準装備されたヤマハの「PAS Babby un SP」(メーカー希望小売価格 税別14万2000円)。

実際に乗ってみると…

井上清華アナウンサー:
お!すごく軽い力でスイスイ進んでいきます。

坂道と平坦な道を認識して、モードの切り替えなしで最適なアシストを自動供給。

自転車情報サイト「Cyclist」編集部・松尾修作さん:
仮に転倒してしまった場合に、(子供の)頭を衝撃から守る。

チャイルドシートは、子供の頭を270度包み込むような安全設計。

さらに、簡単に折りたためることから、駐輪場に置きやすいこともポイントだ。

また、自転車情報サイトの編集者・市毛なおみさんのオススメは、パナソニックが育児のプロと開発した「ギュット・クルームR・DX」(メーカー希望小売価格 税別14万2800円)。

自転車メディア「FRAME」編集者・市毛なおみさん:
チャイルドシートというよりは、ベビーカーをそのまま自転車に乗せてきました、みたいな印象。

育児用品メーカー「コンビ」とパナソニックがコラボした標準装備のチャイルドシートは、独自の衝撃吸収素材を使って子供の頭を守るほか、日差しを防ぐ「サンシェード」もオススメポイントだ。

そして、専門家の菊池さんオススメは、ブリヂストンの「ビッケ モブdd」(メーカー希望小売価格 税別14万8800円)。

自転車ジャーナリスト・菊地武洋さん:
フロント側の前輪でアシストします。そして、自分の足で後輪をアシスト。車でいう4WDみたいな感じで、非常に安定感があります。

こちらは、前輪にモーターが付いた両輪駆動タイプ。

井上清華アナウンサー:
軽くて、前から引っぱられているような感覚です。

両輪駆動タイプの実力を坂道で検証

では、どれだけ楽に走れるのか?その実力をスゴ撮する。

用意したのは、同じブリヂストンのアシスト機能のない自転車と、電動アシストのビッケモブdd。勾配が約5度、高低差は約1.7m。1周80mの坂道をそれぞれ50周する。

まずは普通の自転車から。周回を重ね、10周目には立ちこぎをしないと坂をのぼれなかったり、27周目には車体がフラフラとする場面も。36周目になると…

スゴ撮取材班:
やばいです…こぐのに精いっぱいです。

結局、48周した時点で登れずギブアップ。かかった時間は約39分だった。そして、10分の休憩をはさんで、今度は電動自転車で挑戦。

井上清華アナウンサー:
わっ、すごい勢いで登っていきますね!

坂道を全く苦にせず、スイスイと軽く登っていく。30周を超えても楽々。座りながらのペダリングも非常に軽そうだ。

普通なら一番きついはずのラスト10周を定点カメラで早送りして見ても、ぐるぐると一定のリズムで安定して走り続けていた。

アシスト機能がないと約39分で48周であったのに対し、電動自転車は約25分で50周を完走。4kmを走り切った。

バッテリーも超軽量な「コンパクト型」

続いては、最近街で見かけることも増えたタイヤの小さなコンパクトタイプ。
オススメは「あさひ LOG OUTRUNKe」(メーカー希望小売価格 税別9万891円)。

サイクルベースあさひ 砧公園電動アシスト館・浦彩華副店長:
ハンドルの部分が折りたためて、サドルもこうやって下げられます。ここでこうやって持ち運びもできます。重さは13.2kgで、電動自転車の中でも特に軽い。

とてもコンパクトな車体だが、バッテリーがどこにあるのかわかるだろうか?

正解はこちら。前ハンドルに取り付けるタイプで超小型。バッテリーの重さは、わずか640gしかない。

必要な機能だけを搭載 5万円台の「街乗り型」

また、お手頃で評判なのはイオンのオリジナル商品。電動アシスト自転車の値段の相場は10万円くらいだが、こちらの最安値は税別で5万9800円。

イオンバイク 開発担当・永原祐介さん:
オーバースペック、無駄な機能を省きまして、必要な機能だけを集めたものを開発することで、お求めやすいお値段になっています。

1回のフル充電で50㎞~80㎞ほど走るタイプが主流だが、こちらの「ポムミーeシティ」(税別5万9800円)は、約18kmと短め。近くの駅やスーパーへの移動には十分なので、その分、値段を下げられるのだ。

今は、子供を乗せるタイプが一番の売れ筋だという。春からの新生活に向けて、自分に合った電動アシスト自転車を見つけてみてはいかがだろうか。

(「めざましテレビ」『スゴ撮』3月9日放送分より)