専門家会議が若者に対して注意喚起

感染が広がる新型コロナウイルスを巡って3月2日、専門家会議がある注意喚起をした。

専門家会議・尾身茂 副座長:
10代20代30代の皆さんは今回のウイルス感染による重症化リスクは低いです。
若者など軽症の人が気づかないうちに高齢者など重症化するリスクの高い人に感染を広める可能性があります。

 
 
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専門家会議では若年層は感染を広げている可能性があるとしている。その理由として若年層は感染しても重症化する割合が低いために感染に気づかず、知らずに感染を広げている可能性があるという。こうしたことから専門家会議は全国の10代から30代に対して軽い風邪症状でも外出を控えることを求めた。

 
 

感染のリスクが高い場所とは

今回例として挙げられたのはライブハウス、スポーツジム、屋形船、ビュッフェスタイルの会食それからマージャン店。これらの場所に関しては一定時間近い距離で過ごした場合に患者の集団感染が発生する可能性があるという。その上で風通しの悪い場所で、至近距離で接する場所には行かないでほしいと呼びかけた。

国際医療福祉大学・松本哲哉主任教授:
ここで取り上げられているところというのは今まで集団感染が起こった事例の1つ。では、これらがすべて悪いのかというと決してそういう意味ではなく、あくまでも事例であって、「風通しが悪くて至近距離で接する、しかも多くの人が集まるような場所に気をつけて下さい」ということ。

 
 

国際医療福祉大学・松本哲哉主任教授:
中でも満員電車は典型。不特定多数の人が密に集まって近い距離にあるので。該当する場所は満員電車以外にもたくさんあり、なるべく避けることが大事。近づかないようにできるのであれば避けた方がいい。

 
 

友達の家に行っても大丈夫なのか

政府からの休校要請で学校に行けない中で、友達の家に遊びに行って人が集まってしまうといったことも考えられるが、松本先生はそれほど心配ないとしている。

国際医療福祉大学・松本哲哉主任教授:
せっかくこの時期に子供同士も遊べないというのはかわいそうなこと。あまり神経質になりすぎないほうがいいと思う。ただ、例えば4人ぐらいである程度離れていることができればいいですが、接触が結構多くなるような状況が起こるのであれば、感染は起こる可能性はある。調子が悪い子はなるべくその場合は、自宅でおとなしくしておいたほうがいいと思う。

 
 

感染リスクが低い場所もケースバイケース

一方で、専門家会議は症状のない人にとって屋外での活動や人との接触が少ない活動をすることなどは感染リスクが低いとしている。例えば散歩とかジョギング、買い物、美術鑑賞や美術館でも混雑しているところはあるがこれらの活動は本当に大丈夫なのかというところに対して、松本先生はケースバイケース。

国際医療福祉大学・松本哲哉主任教授:
買い物といっても結構混雑しているところもありますし、美術館もかなり人が多い時がある。それでも人が本当にばらけている状態で、換気が良いところであれば大丈夫ではないでしょうか。

 
 

コメンテーター・為末大さん:
スポーツ界も対処していくというのは大事なんだろうなと思う。
室内競技と屋外競技が全く一緒でいいのか?というのも考えられますし、また密度もありますから。

 
 

フジテレビ・風間晋解説委員:
今回は10代・20代・30代の人たちへのお願いという形で出たが、政府の大目標は死者をできるだけ少なくすること。そういう意味では、「高齢者こそ外出にも気をつける」とかが求められると思う。

 
 

国際医療福祉大学・松本哲哉主任教授:
高齢者が不特定多数の人が密集したところにたくさん出て行けば、当然感染するので、そのリスクは減らさなければいけない。若い人たちが決して悪いという意味ではなく、いろんなところに広げやすい、その後高齢者に対して広がりやすい、感染者数が増えやすい状況をおそらく今若い人たちが作っているということだ。

(Live News it!3月3日放送分より)