保育園の突然休園の知らせに保護者困惑

埼玉県上尾市にある「しらこばと保育所」。4月からの休園を上尾市から伝えれたのは突然のことだった。

この記事の画像(6枚)

保護者は「1月末に聞かされて、正直びっくりしました。下の子の4月の入所申請もした後に聞かされたので。せめて1年前に聞かされていれば…」と戸惑いの声が上がった。

休園の理由は「強い地震で倒壊の危険」

なぜ突然に休園するのか?その理由は…

「強い地震が起きると倒壊する危険が高い」だった。

耐震診断をした建築事務所はこう説明する。

桑子建築設計事務所・桑子喬会長:
溶接部合計で十数箇所調査をしているんですけど、全ての箇所で健全な溶接というのはなかった。溶接する時に溶接部分を保護している金属の保護材があるのですが、そういうものを巻き込んでしまうとかがある。

「しらこばと保育所」は1972年に作られ、現在築48年。
上尾市によると、補強工事も検討したものの、仮設の園舎が必要になり、完成まで2年半近くかかることから断念したという。

近くの保育所に転園するのにも定員の問題が…

上尾市は48人の児童たちを500メートル離れた上平保育所に転園させる方針だが…

全員が転園すると定員の約1.5倍になってしまう。現在ホールとなっている場所も保育に使うことになり、約7000万円をかけて建物の一部を建て替える予定に。

上平保育所の保護者からは「人数が増えることによって目も行き届かなくなるので、保育の質が懸念されるんじゃないか」と心配する声が上がった。

上尾市では他の保育所を希望する園児については、空きがある保育所を提案し、行き場を失うことがないようにするという。

(Live News it! 2月17日放送分より)