韓国での新型コロナウイルス対策

爆発的に増え続ける新型コロナウイルス感染者数は世界で 7万5000人以上。
各国で様々な対策が取られているが、韓国の空港では海外からの渡航者を防護服姿で出迎えていた。

この記事の画像(9枚)

さらに、街を取材すると、日本とは違う新型コロナウイルス対策が見えてきた。

街のあちこちに設置されているのは消毒液。
駅の入り口にはサーモカメラを設置し、通行人の体温をチェックするなどの水際対策を実施。

また、観光バスのチケットを買うと、チケットにマスクがついてくるほか、乗車時にもマスクが配られ、運転席のすぐ近くにもマスクと消毒液を備えている。

また、薬局に行ってみると、品薄だったマスクの流通は回復傾向。
韓国ではマスクの買い占めや売り惜しみをした業者への罰則が強化され、状況が改善したという。

国のホームページで感染者の情報を細かく掲載

そして、日本と大きく異なるのが、感染者の行動経路を公開しているという点。

韓国では国の機関のホームページで、感染者の詳細な情報を掲載。性別・国籍・年齢、感染経路、感染が確認された日、現在の入院機関に、接触した人数までも公開。

例えば、5番目の感染者を見てみると男性で韓国籍の87年生まれ、感染確認は1月30日。接触者は31人となっている。

移動経路はさらに詳しく、1月26日にソウル市内の雑貨店を訪問。午前11時ごろ地下鉄で移動、占いの店、マッサージ店に行ったあと、宿泊施設から、近くのコンビニやスーパーを利用するなど感染確定までの約4日間の行動が日時、そして店名まで明かしている。

さらに、この情報を一般人が地図上でまとめ、見やすくした「コロナマップ」も出現。
30番目の感染者が訪れたという薬局は韓国の法律により、消毒の期間は休業を余儀なくされ、店内に人影はなかった。

こうした対策について、日本で話を聞くと…

女性A:
自分がそこにいなかったというのがわかれば、安心はできるかなとは思います。

女性B:
あの人はあそこの店に行ってるんだ。そういうのはあんまり公開はされたくないですよね。

日本の感染者の行動については、現在、各自治体が発表。ただ、感染者のプライバシー保護のため行動を一切、明かさないところもある。

1人の女性がきっかけ?2日間で感染者が21人増加

そうした中、2月19日韓国を揺るがすニュースが発表された。わずか2日で感染者が21人増加したのだそのきっかけと見られているのが、31番目に感染が確認された60代の女性。
2月10日、発熱など肺炎の症状が出ていたが、15日にはホテルで結婚式に、翌16日には500人参加の礼拝に出席。接触者は166人にのぼっている。

現在、韓国では、1日あたり5000件のウイルス検査が可能で、2月末には、1万件に増やす予定。
しかし、今回の女性は、病院で3度すすめられた検査を拒否。感染の確認が遅れたという。

一方、日本もウイルス検査の体制を強化。
2月18日から、民間の協力で1日あたり3000件の検査が可能になったとしている。

(「めざましテレビ」2月20日放送分より)