日本初 後払いの「わりかん保険」
少額短期保険会社の「justInCase」は、日本生命保険など8社のパートナー企業と提携し、国内で初めて「わりかん保険」を28日から販売する。
この記事の画像(14枚)justInCase・畑 加寿也代表取締役
何かあったら困るから、みんなで助け合っておこう。この保険の原点を、現代の手法によって現代によみがえらせた。
保険の内容は、がんと診断された場合に、一時金80万円が支払われるというシンプルなもの。
これまで保険料は、保険会社が疾病リスクなどを計算してあらかじめ設定、集まった保険料を運用した利益などから保険金を支払っていたが、この保険は「後払い割り勘方式」。
契約者ががんと診断された場合に、治療にかかる費用などは会社が一度立て替え、その翌月に、契約者の数に応じて保険料を決めて請求する。
例えば、契約者が1万人で、がんと診断された人が2人の場合の保険料は229円。通常の保険と比べ、支払いは半額程度に。
年齢に応じて保険料の上限も設定されているため、仮に多くの人ががんと診断された場合でも、保険料が高額になることはない。
契約者が多いほど、1人当たりの保険料も割安になる。
justInCase・畑代表取締役
最低でも1万人に早急に達して、1年間に3,000件だと求められた商品ではないのかなと思う。
(1万人が1つの成功・失敗のめどになる?) そうですね。
中国では「わりかん方式保険」の加入者が1年間で1億人超
中国では、わりかん方式保険の加入者が1年間で1億人を超えるなど、反響を呼んでいるが、日本でも広まるのか。
働く皆さんは保険とどう向き合っているのでしょうか。街で聞いた。
アパレル関係(50代)
終身保険、死亡保険に入ってます。月々2万円。 結婚して家族のことなどを考えながら20年ぐらい入っている。
(万一亡くなったらいくら出る?)
2000万、3000万くらい。
金融関係(30代)
死亡保険、医療保険、がん保険などいろいろ入っている。月々にすると3万円くらい。
保障がしっかりしている部分と、将来への積み立ての部分がしっかりできるようなタイプを考えていた。
IT関係(20代)
保険は自分は入っていないが、母が入れてくれたかもしれない。お金を預けてどういう仕組みで将来事故や、何かあったときに返ってくるのかがわからない。
事務系(40代)
終身保険に一ヶ月1万円ちょっとで。子供が生まれたから。
(旦那さんも保険に入っている?)
私は少ない保障額のものに終身で入っているので、旦那は保障が大きい掛け捨てに入っている。
旅行関係(30代)
個人貯蓄みたいな保険も自分個人でやっているので、特に入る必要はないと思っていて、将来必要だと思ったら入ります。
(保険に入るなら何がポイント?)
内容、保障できる範囲ではないか。もちろん次に料金も大事なんですけど。
「共助」の考え方が重要
三田友梨佳キャスター
様々な意見がありましたが、「わりかん保険」を石倉さんはどうご覧になりますか?
(株)キャスター取締役COO・石倉秀明氏
今回の「わりかん保険」というのは相互補助という考えから来ている。何かあったときの保険料の支払いを皆で少額ずつ支え合って負担していく仕組み。
今後、保険以外にも政府や、自治体などが率先してサポートしてくれる「公助」といった考えや、自分で自分を支える「自助」といった考え方のほかに、社会に参加している人達が少しずつお互いに負担をして支え合うことで社会システムを維持していく「共助」といった考え方が非常に重要になってくると思う。
三田友梨佳キャスター
具体的にはどういったことが挙げられますか?
(株)キャスター取締役COO・石倉秀明氏
例えば高齢者の多い地域でみんなが少額ずつ負担し合うことで高齢者の介護を支え合ってサポートしていくこともありますし、バスが少ない地域だったりすると高齢者の移動手段をみんなで支えて提供していくことも考えられる。
「共助」の社会システムの構築を考えていくと、特定の誰かが特をしたり、損をすることがないような仕組み、透明性も大事だと思います。
三田友梨佳キャスター
今回の保険も透明性の高さは求められますよね。中国では同じ仕組みの保険に1億人が登録しているということですが、日本ではどれだけ広がりを見せるのでしょうか。
(「Live News α」1月28日放送分)