“豆腐もち”とは…

福島・会津若松市湊町にある「はら笑楽交(しょうがっこう)」。
3年前、廃校となった校舎を活用しオープンした交流施設で、中にはカフェがある。

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こちらの看板メニューが、「豆腐もち」
一体どのような食べ物なのか…。

標高500mを超える高冷地のため、米が育てにくかった湊町。代わりに大豆の栽培が盛んで、地区では、わらで縛っても型崩れしないほど、固くておいしい豆腐が作られてきた。
そこで、ご馳走であった餅と自慢の豆腐を合わせ食べられるようにしたのが「豆腐もち」だという。

豆腐もち作りを体験

福島テレビ・我如古梨乃アナウンサーが「豆腐もち」作りを体験。
教えていただくのは、はら笑楽交・小川佳代子さん。

まずは豆腐を細かくちぎり、10分ほどしっかりと水切りをする。

次に、油をひいた鍋で丁寧に潰していく。

はら笑楽交・小川佳代子さん:
この時によくつぶさないとクリーミーさが出ないので。ここで一生懸命潰して

福島テレビ 我如古梨乃アナウンサー:
ここは大切な行程ですね

なめらかにした豆腐を出汁(だし)と醤油で味付けし、餅にまとわせれば完成。
お盆やお正月など、“ハレの日”のご馳走として受け継がれてきた伝統の味。

福島テレビ 我如古梨乃アナウンサー:
柔らかい、もちっとした餅と出汁の味も効いたお豆腐が合いますね。豆腐もちは湊町の方にとってなじみの食事?

はら笑楽交・小川佳代子さん:
わたしも嫁にきてから初めて知ったんですけど、昔から食べられてきたみたいで。正月・お盆・神様のお祝いとか、この辺は農家なので、田植えが終わった時とか、五月節句、三月節句と毎月大体(食べている)

福島テレビ 我如古梨乃アナウンサー:
特別な時に食べていた?

はら笑楽交・小川佳代子さん:
そうですね。ご馳走ですからね。餅はね

現代風にアレンジ

各家庭の味がある伝統の豆腐もち。
最近では、そのおいしさをさらに広めようと、現代風に生まれ変わっている。

会津若松市七日町にある「なぬか町茶房 結」。

人気のアレンジ料理が、冬の味覚・ゆずの香りが広がる「ゆず豆腐もち」。

豆腐はヨーグルト風味で、ゆずの甘酸っぱさをまろやかに包み込む。

そして、もう1つの人気メニューが「豆腐もちグラタン」。

福島テレビ 我如古梨乃アナウンサー:
出来立てアツアツ、いただきます! 餅が、グラタンにすることで、よりとろーっと、もちーっと。チーズとあわせることで、お豆腐もよりマイルドになっています

アレンジメニューを手がけるのは、店主の齋藤和恵さん。

湊町出身で、実家は人気豆腐店「清水茶屋」を営んでいた。
ふるさとで愛されてきた味を全国に発信したいと考えている。

なぬか町茶房 結・齋藤和恵さん:
(豆腐もちは)湊町の宝という存在。小さい頃からずっと食べてきているし、ほかにはない湊町だけの食べ方で食べ続けられてきてるので、すごく大事な食べ物だと思っています

会津若松市の一部の地域で大切に受け継がれてきた「豆腐もち」。
一口食べれば優しい味のとりこになる。

(福島テレビ)

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