スキー場で雪不足 営業開始は約3週間遅れ
宮城・白石市のみやぎ蔵王 白石スキー場。
この冬の営業開始は12月20日の予定だったが、雪不足の影響でリフトを動かして滑走できるようになったのは、1月9日になってからだった。
1月15日になっても滑れるコースは限られていて、全面滑走の状態にはまだなっていない。
みやぎ蔵王白石スキー場 総務マネージャー・小野良仁さん:
ことしは年が明けても雪が降らなくて、降雪機も補助程度に使っているが、それでも(雪が)間に合わない
オープンを待ちわびたスキーヤーも、「ことしは異常だ」と口をそろえる。
スキー客:
小さい頃から(スキーしてるが)今70歳なんですけど、こういうのは初めてですね
まだ営業できないスキー場も...雪が少なく「すぐ溶ける」
さらに深刻なスキー場もある。
七ヶ宿町の、みやぎ蔵王七ヶ宿スキー場。
ゲレンデにはうっすらと雪が積もっているが、手ですくうと、すぐに土が見えてしまう。
このスキー場は標高が低いところにあるため、雪も少ないうえに気温も下がらず、降った雪もすぐに溶けてしまう。
このため、今シーズンは、まだ1日も営業ができていない。
ここは、ゲレンデの目の前にあるコテージが例年大人気となっているが、スキーができないため、宿泊客へのフォローも必要。
みやぎ蔵王七ヶ宿スキー場・森下摩利子代表:
うちで滑れないので、ほかのスキー場で遊んでから、こちらにチェックインしていただくということで。毎日、空を眺めてますけどね、こればかりは何ともできない
県内のスキー場は1月15日現在、10カ所中7カ所は「一部で滑走可能」だが、七ヶ宿スキー場のほか、泉ケ岳スキー場、そして、やくらいファミリースキー場は営業ができていない。
蔵王町にも暖冬の影響 樹氷育たず...
雪不足の影響は、蔵王町にも。
蔵王町のスキー場「すみかわスノーパーク」では、15日朝からの雪で、8つあるコースのうち、ようやく2つが滑れる状態になった。
しかし、12月5日のオープン以降、8コース全てで滑走できた日は1日もなく、12月の来客数は例年の3割にとどまった。
人気の「樹氷めぐりツアー」にも、暖冬の影響が...
樹氷原へ向かう道に雪がないため、雪上車が走れず、中止が続いていた。
15日は雪が降ったため、標高1,600m付近の樹氷原まで行くことができた。
1年前のこの時期だと木全体が雪に覆われていたが、2020年の樹氷は、まだ枝の形がわかる状態。
例年ならこの時期、樹氷は「7割程度」まで成長しているはずだが、2020年はまだ「4割程度」だという。
宮城蔵王すみかわスノーパーク・石山幸太総支配人:
樹氷がこの時期までなかなか育たないというのは、僕が知る限りでは初めて
ただ、15日にまとまった雪が降ったことで、「樹氷めぐりツアー」は1月16日から開催される予定。
(仙台放送)