国内にまだまだ多いWindows7ユーザー、その現状は?
仕事や趣味などでWindowsのパソコンを使っている人は多いかもしれない。
そんなユーザーにとって、きょう1月14日が重要な日であることはご存知だろうか。以前から予告されていた通り、Windows7の延長サポートが本日いっぱいで終了するのだ。
もちろん終わったからといってパソコンが使えなくなることはないが、そのまま使っていると何か問題があるのだろうか?。
日本マイクロソフトの広報担当者に気になることを色々と伺ってみた。
Windows7のパソコンは現在も約1400万台が残っている
――きょうでサポート終了だが、Windows7を現在も使っているユーザーはどれぐらい?
そのWindows7のPCが、会社や家庭でバリバリ活用されているメインマシンなのか、押し入れなどにしまわれていてほとんど使われていないのか、利用頻度や状況までは把握できないのですが、本日時点で日本国内で法人753万台、一般家庭で638万台、あわせて約1,400万台は残っていると推測しています。
――その数は全体で、どれぐらいの割合?
サポート終了後となる2020年3月末の Windows OSに占めるWindows7のシェアは、2018年6月に出した推定が25%だったのに対して、最新の推計では19% と、6ポイント減っています(いずれも 2019 年6月のMM総研による調査をベースに日本マイクロソフトで推計)。
――一般企業や自治体などのパソコンも、まだ対処していないところも多い?
従業員1000人以上の大企業では、95%のお客様がWindows 10への移行に向けた取り組みを開始されています。一方で中堅中小企業では、Windows7のサポート終了の認知が77%に留まっており、4分の1近くの中堅中小企業のお客様が、最新環境への移行に遅れが見られます。企業のお客様は会社単位で対応されるので、社員の方は基本何もすることはありませんが、一般のお客様は注意が必要になりそうです。
東京五輪開催に合わせて新ウイルスが出回る可能性
――実際にサポートが終了したら、どんなことになりそう?
今年は東京オリンピックが開催されますが、その時期に合わせて新しいパソコンウイルスが出回ることが予測されます。サイバーテロの場合、セキュリティに対して脆弱なパソコンを狙ってきますので、XPや7といったOSを使ったマシンが感染する可能性が高くなってきます。また、サポートが終了しているということは何らかのトラブルがあっても対応する窓口がなくなるので、故障した時などにも対処できなくなります。
――そのほかに移行のメリットは?
もちろん、セキュリティ対策だけではなく、Windows10にアップグレードすることでタッチパネルやペン入力などにも対応しますし、AIやMixed Realityなどの最新テクノロジーとも連携し、個人や組織の生産性・創造性の向上を実現できるので、仕事や趣味などもずっとはかどってきます。
アップグレードするには最初は無償も現在は有償
――Windows10にアップグレードするには、どうすれば?
マイクロソフトの公式サイトから最新のバージョンを購入することでアップグレードが可能になります。タイプは3つあるので、ご自分のPCのスペックを調べて、最も適したものをお選びください。
――無料ではない?
はい、初期の頃は無償で提供していましたが、現在は2万円からかかります。ただ、私たちがオススメしているのは、お店などで最新のパソコンに買い換えることです。というのも、Windows7が発売されてからもう10年以上経ちますし、10をサクサク動かすにはやはり最新のマシンのスペックが必要になってきます。さらに、先ほどお伝えしたように、タッチパネルやペン入力にも対応していますので、最新のマシンに買い換える方がお得です。最近は5万円以下でもWindows10のマシンが買えますので、この機会にぜひ、お考えください。
――Windows10にまだ対応していないアプリがあって、それが移行をためらう原因という声もあるが?
そのあたりはアプリを作っているメーカーの対応になるのですが、各アプリの公式サイトなどには、Windows10に対応しているかどうかの情報も書かれていますので、そちらでご確認ください。私たちの認識では、もう9割方対応しているぐらいになっています。まだアップグレードをされていない方は、ぜひ、お早めに対処して、快適なPC環境を手に入れていただきたいと思います。
まだまだ大丈夫だと思っているうちに、あっという間にこの日を迎えてしまったというユーザーも多いかもしれない。明日以降に大変な事態になって後悔する前に、Windows10の導入やパソコンの買い替えをぜひ検討してほしい。