逃亡直前に行きつけ焼き鳥店で最後の晩餐か

音響機器を運搬する箱に隠れるという映画さながらの方法で海外に逃亡したとされるカルロス・ゴーン被告。

ゴーン被告は出国2日前の2019年12月27日、東京・港区にある大衆的な焼き鳥専門店を訪れていたことが分かった。逃亡直前最後の晩餐だったのだろうか?

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焼き鳥「串若」・宮地淳店主
ここにゴーン被告が座られて、向かい側に娘さんが座られた。

以前からの行きつけで、12月6日にも訪れたというこの店に、秘書が予約を入れ現れたという。

焼き鳥「串若」宮地淳店主:
ゴーン被告は明るかったですよ。娘さんと一緒だからにこやかで、お客さんもみんな気づいて記念撮影しまくりでした

終始笑顔だったというゴーン被告。焼き鳥や好物の和風サラダなど総額6000円分の料理を注文した。日本での最後の晩餐を楽しんだのだろうか。店主に「センキュー」とだけ告げて店を後にしたという。

新幹線で新大阪に移動…詳しい足取りが明らかに

このわずか2日後の国外逃亡。その詳しい足取りが徐々に明らかになってきた。

12月29日都内の制限住居を出たゴーン被告は協力者と落ち合い、JR品川駅から新幹線で新大阪駅に移動

さらに新大阪駅からはタクシーで関西空港近くのホテルに立ち寄り、深夜になってプライベートジェットに搭乗し出国したとみられることが分かった。

荷物検査の抜け穴を利用し音響機器の運搬ケースに身を潜める?

プライベートジェットといっても通常は保安検査を通って出国審査の手続きが行われる。しかし、ゴーン被告は映画さながらの方法で、音響機器を運搬する際に使う大型のケースに身を隠したとみられている。

関西国際空港ではこれらの箱がエックス線検査を受けていなかった。

逃亡に使用されたとみられる箱は、写真からみて、大きな黒い長方形のケースの角には金具も付いていて頑丈そうな印象を受ける。また、白い粉のようなものが付着しているが、これはトルコ当局が捜査で指紋を採取する際に付いたという。

空港を利用する男性:
正直びっくりしました。こんなにゆるゆるなの?って…

空港を利用する女性:
お金持ってると緩いのかなって気はしちゃいますね。私たちはこんなに厳しい思いをしているのに…

かつてプライベートジェットの発着に携わっていた関係者は電話インタビューに…

プライベートジェットの発着に携わっていた関係者:
基本ゆるゆるです。プライベートジェットの場合、お客様が到着した段階で、荷物だけを預かって直接飛行場のそばまで運べる

国土交通省によるとプライベートジェットに出国時の荷物検査は義務付けられていないという。こうした抜け穴をゴーン被告サイドは事前に把握していた可能性がある。

米紙「ウォールストリート・ジャーナル」によると、ゴーン被告の支援チームは20回以上も日本を訪問。それらを通じて、関西国際空港のプライベートジェット施設は、エックス線検査機が大きな荷物に対応していないことを発見していたという。

8日、現地で記者会見を行うと伝えられているゴーン被告。本人の口から一体何が語られるのだろうか?

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(Live News it! 1月6日放送分より)