セイウチが雪かきのお手伝い!?

雪国で大変なのが雪かき。寒い中大変だが、毎日しなければ生活に支障が出てしまうためやらない訳にはいかない。
しかし、おたる水族館ではある動物が雪かきを手伝ってくれるという。

その雪かきの映像がこちら。



おたる水族館の公式ツイッターアカウントが動画と一緒に「おたる水族館式雪かき。Snow removal !」と投稿。

動画を見てみると、飼育員が雪かきをしているが、豪快に水しぶきが飛び散っているのが分かる。水中から現れたのはセイウチ。そう、セイウチがばしゃばしゃと水を雪にかけて雪かきの手伝いをしているように見えるのだ。

この記事の画像(5枚)

飼育員にも水がかかり寒そうだが、「優秀な除雪業者さんですね」や「手伝ってくれる感が信頼関係を感じ泣けます」などのコメントが寄せられ13万超のいいねが付き、動画は約250万回再生されている。(1月6日現在)

では、本当にセイウチは雪かきを手伝うつもりでばしゃばしゃしてくれているのだろうか。
おたる水族館にお話を伺った。

カメラに映らない所でトレーナーがサイン

ーーセイウチは水をばしゃばしゃと雪かきを意図的にやっている?

映像からはセイウチが自主的に雪かきを手伝ってくれているように見えますが、実は、カメラに映らない所でトレーナーがサインを出しています。おたる水族館では、facebookやTwitter、ブログで飼育員が動物たちの普段の様子を投稿しておりますが、今回は担当者が事前に構成やカメラアングルを計画的に考え撮影した物です。

ーー飼育員はセイウチに雪かきの指示をしている?

雪かきの指示ではなく、水を飛ばす演目の指示をしています。


ーーいつ頃から雪かきを手伝ってくれるようになった?

セイウチの前脚は非常に力強くひれ状になっています。その前脚の強さをお客様にお伝えするため、セイウチのパフォーマンスでお客様へ水しぶきを飛ばす演目があります。今回の雪かきはその行動を応用して行った物です。10年ほど前から行っていたと記憶しております。

ーーどれくらいの頻度で雪かきをする?

雪かきは基本的にはスタッフが行いますが、セイウチ飼育プールに雪が積もった日に行います。

セイウチに雪かきの習性はなし

ーーセイウチは野生では雪がある場所にいると思うが雪がない方がいいのか?そもそもなぜ雪かきをする?

野生のセイウチは、ベーリング海や北極圏など寒い地域に生息していますので、流氷や雪のある世界にいますが、雪かきをする習性はありません。また、雪かきは飼育員が滑らないようにするためにしています。

ーー他に雪かきをする動物はいる?

雪かきをする動物は他にはおりません。

真相は雪かきをしているのではなく、水を飛ばす演目を指示を受けて水を飛ばしているということであった。いずれにしても飼育員にとってはありがたいことに変わりなく、今後も飼育員の助っ人として活躍してほしいところだ。


【関連記事】
「トドの岩登り全真相解明」…おたる水族館の“中吊り広告”に目を奪われる

「いきものディープランド」特集をすべて見る!
「いきものディープランド」特集をすべて見る!
プライムオンライン編集部
プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。