男子高校生がウランを購入して書類送検

ウランがインターネットのオークションサイトに出品され、男子高校生らが買っていたことが発覚した。
男子高校生らが購入したウランとは、どのようなものなのか。

岡山県にある、1950年代半ばに実際にウランを採掘していた坑道。
電気を消して紫外線のみが当たっている状態にすると、緑色に発光しているのがウラン。

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核燃料の原材料となる、ウラン。原子炉や核兵器などにも使われる放射性物質。
長時間、人体に付着すれば放射線を浴びる被ばく状態となり、何らかの被害が出ることも十分考えられる。

2017年、オークションサイトにウランと称した粉末や固形の物質が出品されていた事件で、警視庁はウランを無許可で販売した長野・安曇野市の男や、購入した東京・小金井市の男子高校生らを原子炉等規制法違反などの疑いで書類送検した

男子高校生には化学に相当深い知識と関心が

男子高校生はウランを購入しただけでなく、自宅でウラン鉱石を加工した粉末を精製し、それを別の男性に譲り渡すなどした毒劇物取締法違反の疑いでも書類送検されている。

日本原子力研究開発機構小原義之:
専門家が作業する際は、硫酸とか塩酸とか硝酸などを使わなきゃならない。当然そうなるとガスが出る。
そのガスを排気する設備も必要になってきますし、なかなか一般的にそういった装置が家庭にあるとは考えにくい。

捜査関係者によると、男子高校生は化学について相当深い知識と関心がある人物とみられている。

「コレクションとして欲しかった」と供述

押収されたウランの放射線量はごく微量で、人体にはほぼ影響がないレベルだったとはいえ、規制の対象であることには違いない。

原子力規制庁:
原子力規制委員会としては、過去にインターネットを通じて核燃料物質が売買されているというのは2件ほど認識しております。
法定の手続きを経ることなく、譲渡することは禁止されているということを、よく認識していただきたい。

ウランについて男子高校生は「コレクションとして欲しかった」と供述し、容疑を認めているという。

(Live News it! 12月10日放送より)