「地球は大幅に温暖化」の衝撃報告書!日本は“批判の的”…小泉大臣は何を語る?COP25開幕 

加藤崇
カテゴリ:ワールド

  • 「パリ協定」の本格始動を2020年に控える中、「COP25」開幕
  • 各国の削減目標では大幅な気温上昇は不可避
  • 石炭火力推進の日本は批判の的…積極的な発信ができるか

「大幅な気温上昇不可避」報告書 国連事務総長は危機感あらわ

地球温暖化対策を話し合う国連の会議「COP25」が12月2日からスペイン・マドリードで開幕した。

国連 グテーレス事務総長;
今のままの努力では不十分なのは明らかだ

国連の事務総長は、開幕を前にした記者会見で各国に対し、温室効果ガスの削減目標を引き上げるなど対策の強化を表明するよう求めた。

国連 グテーレス事務総長

この発言のもととなったのは、COP25開幕前に公表された、国連環境計画(UNEP)の衝撃的な報告書。
各国が、パリ協定で目標として現在提出している温室効果ガスの排出削減量を達成したとしても、『世界の気温は産業革命前から3.2度上昇する』というのだ。
つまり現在の各国の削減目標では、大幅な気温上昇は避けられない危機的な事態だという。
仮に、気温を1.5度上昇に抑えるためには、現在年1.5%ほど増えている排出量を、毎年7.6%減らす必要があると分析している。

パリ協定では各国に対し、2020年2月までに、現在提出している削減目標を引き上げたうえでの再提出、もしくは更新することを求めている。
一方で、数値目標の引き上げも再提出も義務ではなく、求められているだけという状況がある。
そのためグテーレス事務総長は、COP25の会合のなかで、各国が温室効果ガスの削減目標の引き上げを表明することで、気候変動問題の機運を世界全体で高めていくことを求めているのである。

”日本は温暖化対策に消極的”国際的な批判も・・・

では、日本はどうなのか。
国連環境計画の報告書では、各国の取り組みに対しても言及していて、日本についての記述もある。
石炭火力発電所の建設を中止するほか、再生可能エネルギーを利用することで石油の利用を段階的にやめていくこと
日本では、二酸化炭素を排出する石炭火力発電所の建設計画が現在も10基以上ある。そのうえ、途上国へ石炭火力発電所の輸出を行っていることで、国際的な批判を受けている。
しかし、梶山経済産業大臣はCOP25が開幕した後の12月3日の会見でこう述べた。

梶山経済産業大臣;
石炭火力発電など、化石燃料の発電所は選択肢として残していきたい

梶山経済産業大臣

国際的な環境NGOのグループは、温暖化対策に消極的だと判断した国や地域に、皮肉をこめて「化石賞」を贈っている。
梶山大臣の発言を受けて、早速 日本は12月3日、COPの会場内で「化石賞」を贈られる事態となってしまった。

日本の発信に世界が注目 ギリギリの調整続く

日本は、国際的な批判をどのように巻き返せるのか。
「気候変動問題は、クールでセクシーに取り組むべきだ」と発言して、国内外から注目された小泉進次郎環境大臣もCOP25に出席する。

2019年9月 国連の環境関連のイベントでの小泉環境大臣(時事)

そして、11日には閣僚級会合でスピーチを行う予定だ。
ここで日本の石炭火力発電所に対する姿勢、そして数値を引き上げたうえでの削減目標の再提出について言及があるのか、世界は注目している。
小泉大臣はこれまで、会見で「数値目標の引き上げは検討していきたい」としながらも、
「関係機関の調整があるので、数値の引き上げ以外の方法も考えたい」とも話している。
11日のスピーチについても、石炭火力発電についても言及する方向で調整しているが、どこまで発言できるのか。
政府内の調整がギリギリまで行われているのが現状だ。

2020年からパリ協定が本格的に始まるのを前に、アメリカは正式に離脱を通告。
世界的な機運に水を差しかねない状況の中、気候変動問題で日本が孤立しないためにも、今回のCOP25で積極的な発信・行動力を求めたい。

(フジテレビ報道局経済部 加藤 崇記者)