“無断キャンセル”の5割がグルメサイトで予約…その理由と最も有効な対策を聞いた

カテゴリ:国内

  • 調査で飲食店の無断キャンセルの約5割は「グルメサイトで予約」
  • 理由は、無断キャンセル率の最も高い20~30代がグルメサイトで頻繁に予約
  • 宿泊やエアラインなどでは一般的な“あの慣習”を取り入れることが有効な対策

飲食店の無断キャンセル「グルメサイトで予約」が5割

12月に入り、まもなく忘年会シーズンが到来するが、この時期に多発し、大きな問題となるのが「無断キャンセル」。

経済産業省の2018年のレポートでは、無断キャンセルによる飲食店の年間損害額が2000億円にものぼるとした。また11月には、偽名を使って居酒屋にうその団体予約をし、無断キャンセルしたとして、50代の男が偽計業務妨害容疑で逮捕される事件も起きている。

こうした中、無断キャンセルに関する、興味深い調査結果が発表された。

調査は、飲食店の予約・顧客管理システムを開発する「テーブルチェック」が、20~60代の男女1112人を対象に実施したもの。

無断キャンセルの経験者に、無断キャンセル時に利用していた予約手段を聞いたところ、「グルメサイト予約」が50.8%で最も多いことが分かったのだ。

続いて「お店の公式HPで予約」(38.1%)、「SNS」(33.3%)、「電話予約」(33.3%)で、「お店で直接予約」と回答した人は17.5%だった。

また、無断キャンセルをした理由は「とりあえず場所を確保するために予約」(34.1%)が最も多く、「人気店なのでとりあえず予約」(32.5%)、「予約したことをうっかり忘れた」(30.2%)が続き、気軽に予約をした結果だったということがうかがえる。

この調査結果で明らかになったのは、グルメサイトでの予約は手軽な一方で、無断キャンセルへの罪悪感も薄れさせてしまうという実態。
では、社会問題となっている無断キャンセルを減らすためにはどのような対策が有効なのだろうか。

テーブルチェックの担当者にを聞いた。

最も有効な対策は「予約時にクレジットカード情報登録」

――無断キャンセル時の予約手段「グルメサイト予約」が最多。この理由として考えられることは?

2つの理由が考えられます。

1つは「無断キャンセル率が最も高い年齢層=20~30代」であること、もう1つは「20~30代が最も頻繁に使用する飲食店の予約手段=グルメサイト予約」であることです。

このため、グルメサイト予約からの無断キャンセル率が高くなっていると結論付けています。

また、飲食業界においては、「食べログ」をはじめとしたグルメサイトがいわゆる“データプラットフォーマー”となっており、それらの業者が「予約受付」をはじめたことにも起因すると考えます。

2012年頃より各社が店舗ページからのネット予約受付を開始し、「食べログ」を運営するカカクコムのプレスリリースによると、2019年9月の月間予約人数は約289万人。

このように、便利かつ気軽にできるグルメサイトからのネット予約が広まってきたことも、グルメサイト予約からの無断キャンセル率が高くなっている一因と考えられます。


――「グルメサイト予約からの無断キャンセル」を減らすためにはどのような対策が必要?

各社、無断キャンセル発生時に一定の金額を保証する「保険型」などをサービスとして提供されていますが、弊社としては、「予約時にクレジットカード情報の登録をお願いすること」が最も実効性の高い対策と考えています。

宿泊やエアラインなどの他業界では一般的にユーザーに受け入れられている慣習ですので、飲食業界にも必須と思っております。

そのほか、「予約確認通知の回数を増やす」など、「うっかり忘れ」防止対策なども有効と考えています。

「日本は今、電話予約からネット予約への移行期にある」

――「予約時にクレジットカード情報登録」は、飲食店ではなかなか普及しないと言われている。これはなぜ?

理由として考えられるのは、以下の2点です。

・これまでの飲食店予約において「クレジットカード情報入力」という慣習が存在しなかったこと
・「お客様の手間が増え、予約減少につながるのでは」という懸念が飲食店側にあるため


――「予約時にクレジットカード情報登録」を行う飲食店を増やすためにはどうすればよい?

すでに欧米をはじめとした海外では、飲食店をネットで予約する際には、クレジットカード情報の入力が一般的になっています。

一方、日本は今、“電話予約”から“ネット予約”への移行期にあると考えています。

さらなる啓蒙活動が必要ではありますが、カード情報入力によって、飲食店、消費者双方に生じるメリット、たとえば、「無断キャンセル防止」、「データ蓄積」、「キャッシュレス決済」などを提示していけば、近い将来、日本でもカード情報入力が一般的になると思っております。


――現時点で「予約確認通知の回数を増やす」などの「うっかり忘れ」防止対策を行っている飲食店はある?

ございます。
1年先など、先々までご予約を受け付けているお店や予約数の多い人気店で、複数回リマインド通知を送信されていらっしゃいます。

通常設定ですと、「予約確定時」、「来店前日」の2回なのですが、「うっかり忘れ」を防止するため、「予約確定時」、「1週間前」、「来店前日」など、3回に増やしている事例がございます。


飲食店を悩ませ続けている「無断キャンセル」。最も有効な対策は「予約時にクレジットカード情報の登録」ということだが、これまでの電話予約時には必要なかったことから、受け入れられるにはもうしばらく時間がかかりそうだ。