KARA元メンバー、ク・ハラさん(28)自殺か?「アイドルは完璧でなければいけない」 韓国芸能界の“闇”とは

カテゴリ:国内

  • 韓国の人気アイドルグループ「KARA」元メンバー、ク・ハラさん(28)が亡くなった
  • ハラさんは2018年10月から韓国SNSでの痛烈な誹謗中傷に苦しめられていたという
  • 「アイドルは完璧でなければいけない」 韓国芸能界の“闇”を専門家が解説

KARAの元メンバー ク・ハラさんが亡くなった

11月24日突然この世を去った、韓国の人気アイドルグループの元メンバー、ク・ハラさん(28)。

警察によると、ハラさんは自ら命を絶った可能性があり、自宅からは自筆の遺書とみられるメモが見つかったという。
ハラさんは2008年、韓国のアイドルグループ「KARA」のメンバーとしてデビュー。日本でも人気を誇り、2011年には紅白出場も果たしている。
しかし2016年「KARA」が事実上の解散となり、それ以降、彼女の人生に影が差し始めた。
2018年9月、当時交際していた男性に暴力容疑で訴えられたのだ。一方ハラさんはこの男性からリベンジポルノで脅迫されていたと反論し、泥沼の争いに…。この事件を境に、韓国国内からは彼女に対する誹謗中傷の声が上がり始めた。

・元交際相手からのリベンジポルノ脅迫を告白すると…
⇒韓国のSNSでは「1日雲隠れしている間にストーリー組み立ててアザ作ったのか」「外見と違ってわがままなんだな 気が強いよ とにかく今回のことで裏表の人格がバレた~」などの書き込みが
・今年4月、眼瞼下垂のため目の手術をしたところ「整形した」と書かれ、反論したところ騒動に
⇒「不細工だな」「ホントにやらなきゃいけなかったのか?昔(の顔)の方が好きだった」など心無い書き込みがされた

こうした誹謗中傷の中、当時の事務所とも契約が打ち切りになったハラさん。そして、さらなる苦悩が彼女を襲った。

韓国芸能界の闇

10月14日、韓国の女性アイドルグループ元メンバーのソルリさんが、自ら命を絶ったのだ。彼女もまた、ネット上の誹謗中傷に悩んでいたという。
ソルリさんの死の翌日、彼女と親しかったハラさんは、涙ながらに「あなたの分まで一生懸命生きる」と語っていた。
そして親友の死や誹謗中傷の中、心機一転、彼女が選んだ道が日本での再出発だった。
日本の大手芸能事務所と契約し、新曲をリリース。11月14日から11月19日まで、日本でツアーを開催したばかりだった。
なぜハラさんは、執拗なまでのバッシングを受けたのか?「直撃LIVEグッディ!」はスタジオに、韓国芸能コメンテーター・ヒョンギさんを招き、韓国芸能界の“闇”について解説してもらった。

倉田大誠アナウンサー:
ハラさんは、亡くなる2日前に日本から韓国へ帰国し、友人と会う約束をしていました。友人に「とてもつらい」「すべてから離れたい」と心境を吐露していたそうで、その後音信不通に。様子を見てもらうために家政婦へ連絡し、家政婦が自宅で遺体を発見したということです。

安藤優子:
ヒョンギさん、ハラさんは韓国での活動よりも日本を舞台に選んでいたんですね。

ヒョンギさん:
元交際相手との問題が起きまして、その流れで韓国の事務所も辞めました。そのあと、活動をやろうという気持ちはいっぱいありましたが、なかなかチャンスがなかった。それでやっと日本で再出発することができて、これから日本で頑張っていこうという意思はあったようです。

安藤優子:
ハラさんは、韓国にいることがつらかったんでしょうか。

ヒョンギさん:
つらかったと思います。韓国は、お笑いやタレントだったらはじけてもいいというのがあるんですが、アイドルは清潔感もあり、ものすごくピシっとする感じ。“全て完璧”みたいなイメージがあるんです。

安藤優子:
それでは、男性とのスキャンダルはダメなわけですか。

ヒョンギさん:
そうですね。デビューのころから恋愛禁止。デビューして何年かたったら携帯はもらえるんですが、デビューする前は没収されたりとか、それが普通です。

スタジオ:
えー。

ヒョンギさん:
特にKARAのメンバーは、私も何年か前に一緒に仕事したことがあるんですが、ものすごく礼儀正しいし、明るくてものすごくいい子。そういうイメージがあって、元交際相手との騒動があって、テレビでも報道されて…ものすごくイメージダウンというか。そこからいろいろとダメージを受けたんじゃないかなと。

中山エミリさん:
日本の芸能界は知っているつもりですが、そこから想像する以上に、品行方正でいなきゃいけないとか、いろんなものを背負って韓国のアイドルの方はお仕事されているんですか?

ヒョンギさん:
そうですね。そこまで大きくない事務所は、社長や役員などの関係者が全財産を使い込んでデビューさせています。デビューの前から必死で、死ぬ気でやるという感じなんです。それと韓国って5000万人とマーケットが小さいので、世界発信をしないといけない。最初からそこを狙ってやっているから、何でも完璧でなければならない。それはいいことだとも思うんですが、反面プレッシャーもあるんじゃないのかなと思います。

大村正樹フィールドキャスター:
そのあたりは、日本のアイドルグループに対する考え方と違いがあるようです。

・日本のアイドルグループは、一緒に成長を期待する、そのプロセスも含めてファンは応援するという傾向にある
・韓国の場合はデビューしたところから完璧を求められ、100点でなければならないというシビアな部分がある
⇒ヒョンギさんによると、ダンスや歌が下手だとバッシングの対象になることもあるという

ヒョンギさん:
お金で言うと、中小の事務所でも3000万~5000万円くらい、ミュージックビデオだけでも1000万円とか。日本だとトップアイドルじゃないと考えられない金額なんですが、それが普通です。

安藤優子:
デビュー時に、まだ売れるか売れないか分からなくても、それくらい投資をするんですね。

宮澤智アナウンサー:
たしかに、韓国のアイドルグループって最初から見た目も歌もダンスも完璧で、最初から憧れの存在で、いつもニコニコしていて明るくてっというイメージがありますね。

安藤優子:
だからちょっとしたことで手のひらを返したようにバッシングが始まってしまうんでしょうか…。

大村正樹フィールドキャスター:
韓国では、過去にもバッシングにあって命を絶ってしまった方がいらっしゃいます。ヒョンギさんによると、アイドルの場合幼いころから芸能事務所に研究生などとして入るため、一般の方より狭い世界で生きている。そのため考え方も狭くなるのではということですが?

ヒョンギさん:
最近、韓国では芸能関係の人でもそうじゃなくても、若い人は誰でも、少しでも何か間違えたらバッシングがものすごいんです。韓国は最近経済が良くないということで、当たるところがないということもあると思いますが…。最近の芸能人って、聖人君子じゃないとやっていけないくらい、何一つ間違えたらダメ。それくらいひどいんです。

安藤優子:
韓国の人たちがネット上で誹謗中傷する、それを何とかしようという世論は巻き起こってないんでしょうか?

ヒョンギさん:
ハラさんの友人であるソルリさんも亡くなって、今はそういう世論も出ています。とある大手のSNSも今まで匿名でやっていたんですが、今は実名制でやろうとしています。また、芸能人もそういう人たちを摘発して告訴をしたいんですが、罰がまだ弱いんです。それをもっと強くするべきではないかという話も出ています。

<ソルリさんの死をきっかけに誹謗中傷対策>
・ネットへの書き込みに実名登録を必要とする「インターネット実名制」導入の動きがある
⇒大統領府HPに導入を求める投稿が急増し、回答者(成人502人)の69.5%が賛成している
・悪質な書き込みを規制する「通称 ソルリ法」が10 月25日に発議された
⇒差別的かつ嫌悪的な表現の掲示物や書き込みを事前に認知し、削除・利用を中止させる法案。現在審議待ちだという

大村正樹フィールドキャスター:
10月14日、ソルリさんは自ら命を絶ちました。死因については、多くの韓国メディアが「ネット上の誹謗中傷が要因」と分析しています。
ソルリさんは、2014年に有名ミュージシャンとの交際を公表したことをきっかけに、それから5年間、誹謗中傷のコメントが殺到。
その果てに亡くなったということです。

安藤優子:
本当に、痛ましいですね…。北村先生、誹謗中傷の投稿を制限するというのは、表現の自由などとどのように折り合いをつけていくんでしょうか。

北村晴男弁護士:
明らかに違法だという表現行為は、表現の自由の範疇ではありませんから、これを規制すること自体は問題ないと思います。
ただ、正当な言論まで規制することになってはならないので、やり方だけは注意しなければなりませんが。
明らかな誹謗中傷は保護されるべきではないと、裁判所も当然考えると思いますよ。

安藤優子:
なるほど。そのように法案をつくる可能性はあるということですね。

高橋克実:
文字っていうのは、温度も距離も感じないから、ものすごく刺さるんですよね。面と向かって言われるのと全然違って、書かれる方が傷つきますよ。

安藤優子:
面と向かって言うのと違って、字では感情が見えてこない。そこが書き込みの怖さじゃないかと思います。

(「直撃LIVE グッディ!」11月26日放送分より)

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