明徳義塾高校。
放課後、ゴルフクラブを持って駆け足で練習に向かうゴルフ部の生徒たち。

岡田晃平君;
おねがいします!

一礼して練習の準備に取り掛かるのは、明徳義塾高校ゴルフ部・岡田晃平君(17)。

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明徳義塾ゴルフ部は、松山英樹、横峯さくらといったプロゴルファーを輩出した名門。
この岡田くんも、全国でトップクラスの実力を持つ高校生ゴルファーだ。
8月に行われた「黒潮ジュニア選手権」では、2位と6打差、大会新記録となる13アンダーで優勝。

さらに17歳以下のゴルファー日本一を決める「日本ジュニアゴルフ選手権」で2位と、好成績を残している。

この日は、本番さながらのラウンド練習。岡田君は、プレーの要所・要所でウマさを見せる。
ショットは確実にピンをとらえ、バーディーを量産する。
しかし、岡田君のスゴさはそれだけではない。
岡田君の最大の武器…それは豪快なドライバーショットだ。
平均飛距離は310ヤード。男子プロと比べても遜色ない。

このホールでも圧巻のショットを見せてくれた。
ピンまで290ヤードのパー4。少し抑えめに打ったというドライバーショットで、楽々1オン。
力強さと安定感を兼ね備えたショットは、岡田君の代名詞だ。

中学1年から明徳に通う岡田君。授業中も真剣な表情だ。

Q岡田君のいいところは?)
同級生;
やさしいところです。
Q成績は)
平均くらいです。

昼食の時間。
学校の食堂に岡田君の姿があった。

岡田晃平君;
明徳だったら、からあげが一番好き。手作りでおいしい。

放課後、毎日取り組む練習は一切の妥協を許さない。
ついた異名は…「練習の鬼」

岡田君の後輩・福住修くん(2年);
自分たちが遊んでたり、寮で休んでたりしてる時も練習してて。一番にゴルフのことを考えてて、それはすごいと思います。

ゴルフが好きな父親の影響で、小学3年からゴルフを始めた岡田君。
5年で全国大会に初出場。めきめき腕をあげていった。

岡田君の実家に伺うと、当時から「練習の鬼」であった痕跡が…。
2階の廊下に敷いてあるパターマット。岡田君は小学6年まで、毎日、朝晩50球連続でパターが入るまで練習をやめることはなかったという。

岡田晃平君の祖母・岡田猶子さん;
お父さんが今日おらんから(といって)、サボるなんてことはない。
Q.さぼる心配がない?)
全然ない。自分を持っちゅうんやろうね。

ゴルフに取り組むまじめな姿勢は、小さいころから通いつめた練習場でも…

当時の岡田くんをよく知るキリマゴルフガーデン・森岡恭子さん;
1日3時間ずっと休みなし。打席で振る一方でした。こんな子供さんいないですよ。

寮で生活する岡田君、部屋でゆっくりくつろいだり…はしない。
何やらノートに書きこんでいる。

岡田晃平君;
これはスコアノート。ラウンドした時のミスだったり、良かったところを書いている。細かく書いて後に活かすというか、復習ですね。

その日使ったクラブの番手や反省点、改善点などが細かく書かれている。

(Q・どういう時にノートを見て振り返る?)
岡田晃平君;
試合が終わった後に振り返りますね。その後の練習が一番大事なので。

部屋をよく見ると、ユニフォームやグローブなどたくさんの野球グッズが飾られている。

岡田晃平君;
ゴルフを本格的にするまでは、もともとプロ野球選手になろうと思ってたので。

小学6年までソフトボールチームに所属し、ゴルフとの「二刀流」だった岡田君。ポジションはピッチャー。
最高球速89kmと全国でもトップレベルのスピードを誇っていた。

日々の練習でも、バットの素振りを取り入れているが、よく見てみると…左打ちだ。
ゴルフは右、ソフトボールは左と打ち分けることでスイングバランスが良くなる効果があるのだそう。
そして、このソフトボールの経験が力強いドライバーショットに繋がっている。

岡田晃平君;
重いボールを工夫して遠くに飛ばすっていうのが…軟式野球だとどうしても球が軽いんでどこまでも飛んでいくんで。ソフトだと工夫して打たないといけないんで。

ソフトボール…ピッチャー…左打ち…
実は同じ経歴を持つプロゴルファーが、2019年に躍進している。
9月の東海クラシックでツアー3勝目。2019年8月には、日本人では42年ぶりのメジャー制覇を果たした渋野日向子選手だ。
実は、渋野選手も小学生の頃ゴルフとソフトボールの二刀流。
さらに、ピッチャーで左打ちと偶然にも岡田君と似た経歴。

岡田晃平君;
同じソフトボールしてて、ポジションも似た中で、今年の全英オープンも優勝して。僕も渋野選手にあこがれてるので、僕も全英で優勝したり、そういうプレーヤーになれるようにがんばりたい。

ストイックな練習とソフトボールのテクニックが融合したドライバーショットで、大きな飛躍を目指す。

岡田晃平君;
まずは国内で賞金王になって、その後に世界で活躍できるような偉大なプレーヤーになれるようにがんばりたいです。

プロゴルファーへ。そして世界へー
夢へのティーショットがいま、放たれる。

(高知さんさんテレビ)

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