教師自作の道具で走り高跳び…練習中の小6男児が失明 なぜ事故は起きてしまったのか

走り高飛び授業で園芸用の支柱を使い…小6男子が失明

カテゴリ:国内

  • 小6男児が左目を失明 教師自作の高跳び道具が直撃
  • 校長「跳ぶ児童の恐怖心を軽減しながら挑戦できる」
  • 専門家に自作道具の安全対策について解説して貰った

小6男児が走り高跳びの練習中に失明 教師自作の“代用品”が直撃

真鶴町教育委員会 牧岡努教育長:
児童の左目の失明という取り返しのつかない結果になったことにつきまして大変申し訳ありません

深々と頭を下げる神奈川真鶴町の教育委員会と小学校の関係者…走り高跳びの授業で児童が失明したのだ。

事故が起きたのは2019月11月7日。神奈川の真鶴町立まなづる小学校の体育の授業でのこと。

走り高跳びの練習用に教師が園芸用の支柱で自作した道具が6年生の男子児童の左目を直撃…児童は救急車で病院に運ばれたが、失明した。

一体体育の授業でなにが起きたのか?

学校側の会見から事故の詳細な様子が見えてきた。

なぜ自作の道具を使用?園芸用の支柱2本にゴムひもを固定

教育委員会によると事故の原因となった教師自作の高跳びの道具は、長さ1m50cmの園芸用の支柱2本に、1本のゴムひもを固定したもの。

事故が起きた授業の状況について、教育委員会は次のように説明している。

真鶴町教育委員会 岩本幹彦教育課長:
このグループでは、支柱となる棒を児童2人がそれぞれ手で持ち、ゴムひもを張った状態で練習していました。その際に、支柱の一方を持っていた児童の目に支柱が当たりました。

事故が起きたのは、6年生ら41人が体育館で6つのグループに分かれての走り高跳びの練習中だった。

接触するとバーが外れる通常の高跳びの道具は全グループに行き渡らないため、教師が自作した道具も用いていたという。

バーが外れる通常の走り高跳び道具

まなづる小学校 浜口勝己校長:
跳ぶ児童の恐怖心を軽減しながら挑戦できるという工夫のひとつです。より多くの跳ぶ機会を作るために、という担任の意図があって使用しました

文部科学省がYouTubeで公開しているゴムひもを使った走り高跳びの練習方法では、支柱を水を入れたペットボトルなどを重りに使って固定する方法。

ところが今回、教師が自作した道具では、両端の支柱を児童2人が持つ形となっていた。

会見でも、子どもが支柱を持つことに対する危険性を指摘する質問があがった。

記者
ゴムひもが引っかかった時に児童が支柱を持っていると危なくて、子どもが手を離す可能性があるのでは?

まなづる小学校浜口勝己校長:
そのような事故が起こりうるかどうかの安全性について、もっと確認が足りなかったと考えております

専門家は自作道具での安全対策について…

こうした授業のやり方について、専門家に話を聞いた。

<問題点1:子供が支柱を持っていた>

東京女子大学体育大学 末永祐介講師:
そもそも、子供が支柱を持っていたというところが問題だったと思います

<問題点2:危ない支柱の先端を保護するべき>

東京女子大学体育大学 末永祐介講師:
棒の高さがちょうど子供の背丈ほどの高さという点。支柱の先端が危ないので、(対策として)ここにタオルのようなものを巻いて、テープで縛っておくということがまず一つ考えられます

<問題点3:ゴムひもの長さが短すぎた>

また、一般的なバーの長さが4メートルほどなのに対し、今回、自作したゴムひもの長さはわずか90cm。これについても…

東京女子大学体育大学 末永祐介講師:
子供たちが足を振り上げた時に支柱に当たる可能性がありますので、子供が足を上げた時に当たらない程度の幅の広さですね。もう少し広めに、余裕を持って取るべきだったと思います

現場にいた教師は事故の瞬間を見ていなかった

この痛ましい事故について、地元の人からは…

地元女性A
あってはいけないことだよね。作ったものでそういうことになったから…

地元女性B
子どもたちもそういう怖さを知らないで使ってたのかなと思います

日本スポーツ振興センターの調査では、小学校で授業や学校行事など教師がいるのにも関わらず起きた事故が年間約14万件も発生している。

今回、事故が起きた際も現場に2人の教師がいたが、打ち合わせ中で事故の瞬間を見ていなかったという。

教育評論家 松本肇氏:
教員2人が見ていながら、話し合いをしている時に不測の事態が起きてしまったということですが、授業を行う時にはしっかりと生徒から目を離さないことが大切だと思います。

現在、失明した児童は退院して登校を再開しているという。

今回の事故を受け、教育委員会は原因究明のため、第三者による調査機関の設置を検討している。

(「めざましテレビ」11月27日放送分より)

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