激化する香港警察とデモ隊の衝突…緊急帰国した日本人留学生が現地で感じた恐怖とは?

カテゴリ:ワールド

  • 「逃亡犯条例」改正案に端を発し、過激化する香港警察とデモ隊の衝突
  • 香港の大学に交換留学していた日本人留学生が先週になって緊急帰国
  • 現地での恐怖を告白するとともに、デモ学生について「非難しないで」

警察とデモ隊の衝突、現場の大学キャンパスは「戦場のよう」

犯罪容疑者の中国本土引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案への反発に端を発し、同案が撤回された後も激化する香港警察とデモ隊の衝突。

デモ隊の拠点となっている香港理工大学のキャンパスでは、建物が焼け焦げていたり、デモ隊が作ったレンガのバリケードが置かれているなど、戦場のような光景と化していた。

香港警察によると、強制排除されたり投降した人の数はこれまで1100人にのぼり、このうち200人は18歳未満だという。大学内には依然100人以上が立てこもっているとして、林鄭月娥(りんていげつが)行政長官は全員に投降を呼びかけている。(※11月19日時点)

命の危険感じた…香港から緊急帰国の日本人留学生が告白

「直撃LIVEグッディ!」では、交換留学先として通っていた香港の大学で、デモの騒動に巻き込まれたという名古屋の南山大学・吉田百花さんを取材。体験した恐怖の一部始終を語ってくれた。

今年8月から香港中文大学に留学していた吉田さんは、激化する暴動によって先週、緊急帰国した。
留学した当初、すでにデモは始まっていたが生活に影響はなかったという。しかし、11月11日、突然大学周辺の道路が封鎖され、激しい抗議活動の争いに巻き込まれてしまったのだ。

吉田百花さん:
月曜日に外に出てみると、警察とデモ隊がにらみ合っているような。すでに警察は大学の敷地内まで来ていました。(デモ隊の学生たちが)自分たちで作った武器、火炎瓶を遠くまで飛ばす装置とかを作っていたんですけど、そういう火炎瓶を投げる練習を、陸上競技場でやっていました。

これは吉田さんが大学のキャンパスで撮影した映像。

煙が吹き上がる中、運動場に警察が入り込み…それに対し学生たちは必死に抵抗していた。

吉田百花さん:
私は一回、催涙ガスをちょっと浴びました。結構離れた場所にいたんですけど、思ったよりも威力がすごくて…。

吉田さんも巻き込まれ、警察が投げた催涙ガスを浴びてしまったとのこと。涙と鼻水が止まらず、のどの激しい痛みがなかなか治まらなかったそうだ。
しかも、吉田さんの生活する学生寮はキャンパス内の奥にあったため逃げることもできず、命の危険を感じたという。

「デモ隊の方を批判や非難はしないでほしい」

13日、激化する暴動に、日本にある母校の南山大学から緊急帰国の要請が入り、14日になって、香港中文大学から避難の指示。吉田さんは同級生6人とともにキャンパスからなんとか脱出した。

吉田百花さん:
スーツケースも引いていたので、いろいろ障害物をよけながら歩いていきましたね。バリケードの残骸、レンガとかいろいろ落ちていたんですけど、それをよけながら通って、門までは大体45分くらいかかりました。

そして15日、ようやく日本に帰国することができたのだ。

吉田百花さん:
本当に寮から出られないという状況に、まずは驚き…びっくりしました。授業も結局、中途半端なところですべて終わってしまって、すごくやり残した感は大きかったですね…。

吉田さんは最後に、香港で激化するデモについてこのように話してくれた。

吉田百花さん:
実際にデモの現場を見て、どちらかを支持するとかということではなくて、ただ、デモに参加している学生さんたちが今、本来すべきである勉強に取り組めていないという現状は、やはりおかしいのかなと思います。自分自身の香港への交換留学も3カ月での帰国となってしまいましたので、やり残したことはいっぱいあります。香港の学生さんはもっともっとやり残した思いがあるんじゃないかと思います。デモ隊の方を批判や非難はしないでほしいです。

厳しい取り締まりを続ける当局と、若者を中心とした民主派の激しい争いは、いつまで続くのだろうか。

(「直撃LIVE グッディ!」11月20日放送分より)

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