食品ロスひどくおでんの販売を中止

カゴに入った大量のおにぎり。 これらは全てコンビニで売れ残り、捨てられる廃棄物。
この「食品ロス」が今大きな問題に…

セブン-イレブンの、都内のある店舗では…

おでん販売を取りやめたコンビニオーナー:
食品ロスがあまりにもひどいっていうので、やっぱり嫌なんですよね

具材の廃棄が多く出るという理由で冬の定番・おでんの販売を今年から中止。 レジ横のおでんの鍋は撤去され、棚の中にしまわれていた。

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流通アナリスト 渡辺広明氏:
オーナーとして、徐々に(おでんを)やめる店がでてきているようですね

そこで、「コンビニの食品ロス問題、その実態と対策」について見ていく。

街の人:
おでんを見かけると、冬になってきたなとは思います

街の人:
最近たまご焼きあるじゃないですか、あれが好き

1970年代から、約40年にわたって親しまれてきた、コンビニのおでん。

ところが専門家によると、販売を縮小する店舗が増えているという。その理由の1つが「人手不足による、おでんの管理の難しさ」だ。

おでん販売を取りやめたコンビニオーナー:
常に面倒見ないといけないんですよね。例えば、はんぺんだったら、まめにつゆかけてやったりとか、ちくわ裏返したりとか、汁が減ったら足してやらないといけないし

オーナーの話では、おでんは具材の管理に手間がかかり、会計の際も「具材の確認」、「フタをする」「シールを貼る」など、通常よりも多くの時間を取られてしまうという。

さらに、もう1つの理由が「食品ロスによる赤字」だ。

おでん販売を取りやめたコンビニオーナー:
鍋がスカスカだと売れないんですよね。売れ残り感が凄くて

具材を満たした状態でないと、売れ行きが悪いという、おでん。その一方で、売れ残れば4時間で廃棄しなければならない具材も。そのため…

おでん販売を取りやめたコンビニオーナー:
食品ロスがあまりにひどい。日によっても違いますが、大体1回の廃棄でレジ袋の大、いっぱいくらいになる

専門家によると、こうしたロスが生じることもあり、おでんは1日100個売らないと利益が出ないといい、達成できていない店も多くある。

便利な一方で問題となっている、コンビニの「食品ロス」。おでんだけではなく、おにぎりやお惣菜などが、大量に捨てられている現実がある。 日本の食品ロスは年間600万トン以上、毎日大型トラック1770台分、1人あたりに換算すると、毎日茶碗1杯分のご飯を廃棄している計算に…

こうした中、政府は削減努力を国民運動と位置付ける「食品ロス削減推進法」を先月から施行。これを受けて、セブンイレブンは消費期限の長い「チルド弁当」を開発。

「レンジアップおでん」とは?

ローソンでも消費期限が近づいた商品の値引き販売を推進している。
そうした中、ファミリーマートが、来年1月から導入を予定しているのが「レンジアップおでん」

「レンジアップおでん」は具材を1つ1つ販売するのではなく、注文を受けてから数種類のおでんが入った袋をレンジで温めて販売する。

おでんの販売を今年から中止したセブン-イレブンのオーナーは、今後の再開見込みについて…

おでん販売を取りやめたコンビニオーナー:
難しいところですね。どうせ販売するならね、最高においしい状態のおでんをやっぱり販売したい

これについて、セブン-イレブンは「商品の品揃えに関してはオーナー様のご判断におまかせしています」とコメントしている。

(「めざましテレビ」11月4日放送分より)