トップアスリートたちにも目が離せないアスリートがいる。

10月20日放送の「ジャンクSPORTS」(フジテレビ系)では、トップアスリートやスポーツをこよなく愛する芸能人が「この選手は絶対に知っておくべき!」というイチ押しのアスリートを紹介。

 
 
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“未来の日本の主砲”は12歳の中学生

「野球界のスーパースター、間違いなく日本の4番に入ります」と陣内智則さんがアピールする少年は、“未来の日本の主砲”高橋昇聖くん12歳。

先日行われた「WBSC U-12 ワールドカップ in 台湾」で日本は、予選5試合で合計79得点をあげ、負けなしの5連覇という圧倒的な力を見せつけ、初の準優勝を果たした。

左から)橋昇聖くん、陣内智則
左から)橋昇聖くん、陣内智則

そんな若き侍ジャパンで不動の4番を務めたのが高橋くん。チームを率いた仁志敏久監督は「バッティングの素質は素晴らしい。タイミングの取り方とか、小・中学校で間合いを取れる子はいない。スイングも力強い。4番から外すことは出来ない」と断言。

強豪のチャイニーズ・タイペイ戦で高橋くんは、仁志監督絶賛の打撃力を証明する。試合前にコーチから「今日、ホームラン2本打て」と言われていた彼は、約束通り2連続ホームランを放ったのだ。

そんな“天才野球少年”が生まれ育ったのは岩手県花巻市。花巻と言えば、大谷翔平選手や菊池雄星選手を輩出。高校生ながら驚異の163キロを出した大船渡高校の佐々木朗希選手も岩手県出身だ。

「日本の4番」になった4つの秘密

そこで番組では高橋くんの1日に密着。

先月まで所属していた地元のチーム「北上ゴブリンズ」ではエース&主砲。チームを牽引し、数々の大会で優勝を飾った。チームの練習は週2日のため、それ以外の5日間は自宅で自主トレ。そんな環境からどのようにして「日本の4番」になったのか、4つの秘密に迫った。

1つ目の秘密は「お父さんの手作りバッティングセンター」。高橋くんは、父親が自分のお小遣いで作ったという手作りの練習場で日々、バッティングの技術を磨いている。

2つ目は「バトルロープ」。重さ10キロのロープを柱に巻き付け上下に波打たせるハードな全身運動をしているという。この練習は、中日の根尾昴選手が高校時代にやっていたことを知った父親が実践しようと思っていたところ、高橋くんもやり出したという。実は、高橋くんの父親は聖地「花園」にも出場した経験を持つラガーマン。自宅の一室をトレーニングマシーンで埋め尽くし、今でも筋トレに励んでいるそうだ。

3つ目は「食事でもパワーアップ」。トレーニング後、必ずプロテインを摂取。ご飯2合をどんぶりで食べ、体作りにも励んでいる。

そして、4つ目は「感謝の気持ちを忘れないこと」。毎回、練習終わりには手作りの練習場に向かい父親と一礼。道具にも感謝を忘れず、毎週月曜日は必ず道具の手入れをしているのだ。

スタジオには高橋くんの父親も登場。そんな父親は「礼に始まり、礼に終わる」ことを最も熱心に指導しているという。陣内さんも「試合で三振した後に一礼するんです」と話し、頷く高橋くんは「悔しくても一礼すると決めています」と明かした。

秋山選手からもらったバットに笑顔の高橋くん
秋山選手からもらったバットに笑顔の高橋くん

そんな高橋くんが憧れる西武の秋山翔吾選手からVTRでメッセージが届いていることが伝えられると、子どもらしい笑顔を見せる。

“天才野球少年”が憧れていることを伝えられた秋山選手は「変わっている子なんでしょうね。目の付けどころが渋いタイプ。今の段階でもうれしいしかない」と笑う。高橋くんのプレーを見ると「羨ましいね。花巻には化け物がいるね!スゴイ選手に憧れられている。彼がプロになったときにも憧れ続てもらえるように頑張らないといけない」と意気込んだ。

嬉しくなった秋山選手から、実際に使っていたバットと手袋が高橋くんにプレゼントされるとうれしそうな顔を見せた。

空手女王が小学生で倒した相手は…

元プロ野球選手の長嶋一茂さんが野球以外に憧れていた競技が空手。

プロ野球を引退した翌年には憧れの空手家になるために、極真会館の門を叩いた。

極真空手歴22年、現役バリバリの長嶋さんは、昨年の全関東空手道選手権大会では前回王者を破り優勝。世界大会(50歳以上で80キロ以上の部)で3位という好成績を収めるなど、プロ野球時代以上の活躍を見せている。

そんな一茂さんが最も注目する選手が21歳の空手女王・永吉美優選手。

永吉美優選手
永吉美優選手

5歳で空手を始めた翌年、小学1年生の時に初めて参加した大会の低学年(1・2年)の部で優勝。小学2年生の時には男子の部に参加。その時に永吉選手が勝利した相手は、現在キックボクシング史上最高の天才と言われる那須川天心選手なのだ。

長嶋さんが永吉選手の試合で最も衝撃を受けたのが、今年4月の世界女子ウェイト制空手道選手権大会。彼女が出場した中量級は世界中の猛者揃いで、日本人女子が優勝した実績はない。しかし、決勝戦でロシアの強豪選手を倒して世界王者に。日本人初の快挙を果たした。

そんな永吉選手の強さの秘密について長嶋さんは「技を出す回転数が早く、早さを持続するだけのスタミナがあり、的確に相手の弱点を狙える正確性」の3つを挙げた。

演舞「四方割り」を披露する永吉選手
演舞「四方割り」を披露する永吉選手

長嶋さん注目の永吉選手の活躍が見られるのが11月22日から始まる全世界空手道選手権大会。その大会への抱負を永吉選手は「4年に1回の大舞台なので日本代表に選ばれたからには優勝を決めたいと思います」と語った。

“百獣の王”も思わず弱音が…

元陸上十種競技の日本チャンピオン・武井壮さんのイチ押しは、陸上七種競技・宇都宮絵莉さん、26歳。

七種競技は2日間で7つの種目を行う。1日目は、100メートルハードル、高跳び、砲丸投げ、200メートル走、2日目に幅跳び、やり投げ、800メートル走を行い、その合計の記録を競う。

走る、跳ぶ、投げる、そのすべての能力が問われるため、勝者には「クイーン・オブ・アスリート」の称号が与えられるのだ。

左から)宇都宮絵莉選手、武井壮さん
左から)宇都宮絵莉選手、武井壮さん

そんな宇都宮選手は、どんな練習をしているのか。宇都宮選手の普段の練習を武井さんも体験した。

まずは、ハードルを使ってウォーミングアップ。基本的な動作を休むことなく、何度も繰り返す。“百獣の王”と自称する武井さんも、ウォーミングアップですでに弱音が出てしまうほどの運動量。

さらに、4キロのボールを使った全身のトレーニングや腹筋のトレーニングなど、多い日は5時間、体幹を鍛えるトレーニングやランニングで全身を追込んでいるという。

こうして宇都宮選手の練習に数日間密着すると、番組スタッフはあることに気づいた。それは、宇都宮選手が七種競技自体の練習をしていないこと。

その理由について「私の場合は、砲丸投げ、棒高跳びの練習はあまりしなくて、走ったり、体のポテンシャルを上げるような基本的なトレーニングをすることで、自分の思い通りに体を動かせるようにしている」と話す。

そんな宇都宮選手について武井さんは、さらに2つの種目を追加したいと明かす。それは「写経」と「絵画」。

「書道をやっていたのもあって書くことが好きだった。どうせ書くなら、何か作品を残したい」という思いで写経を始めたという。

宇都宮選手が描いてきた浜田雅功の似顔絵
宇都宮選手が描いてきた浜田雅功の似顔絵

そして、得意な絵画で番組MCの浜田雅功さんの似顔絵も作成。見事、スタジオのオブジェの一つとして追加された。

中澤佑二がラクロスに注目するワケ

元サッカー日本代表の中澤佑二さん。

サッカー一筋だった中澤さんが注目する競技はラクロス。そして、中澤さんが今尊敬しているのは、日本初のプロラクロスプレイヤーの山田幸代選手、37歳。

左から)山田幸代選手、中澤佑二さん
左から)山田幸代選手、中澤佑二さん

サッカー引退後、高校や大学などでラクロスのコーチをしている中澤さんは「うちの子どもがラクロスをやっていて、練習や試合を見ているうちにその魅力に引き込まれました」と話した。

そんな山田選手がラクロスを始めたのは大学1年生の時。その1年後には日本代表に選ばれ、エースとして挑んだ2005年のW杯では、日本女子ラクロス史上初の5位に導く活躍を見せた。

ただ、世界との差を感じた山田選手は、さらなるレベルアップを目指して、世界最高峰のオーストラリアリーグに挑戦する。婚約を破棄し、全てを捨てて海外での挑戦を続ける山田さんだが「アジア人がそのポジションを奪いに来ると聞いて、悔しい人たちは(私に)思い知らせるために、生卵を投げてきたり、車にバーンって投げられて車が錆びる」という苦い経験もしてきたという。

その中でも世界最高峰リーグでMVPにも選ばれ、世界を代表するプレイヤーになっていく山田さんは、日本人で初めて、オーストラリア代表として世界大会で銅メダルを獲得するという快挙を成し遂げる。

オーストラリア代表に選ばれるスゴさを中澤さんは「サッカーで言うとブラジルやドイツの代表に選ばれることと同じ。世界のトップ。そこで活躍して(山田さんは)MVPを2回獲っているんです」と明かした。

さらに、中澤さんが山田さんを尊敬する理由はラクロス以外にもある。山田さんは現役選手をしながら、台湾代表の監督を行い、イベント会社の社長も務めている。その活躍ぶりに中澤さんは「24時間、寝てないんじゃないかな!?」と話した。

ジャンクSPORTS』毎週日曜日夜7:00~8:00放送