高齢者が“ネットに弱い”は昔の話!? 海外旅行の予約では高齢者ほど「ネットで完結」のワケ

カテゴリ:国内

  • 海外旅行の予約で若者と高齢者の逆転現象が起きている
  • デジタル世代の若者に比べ、高齢者がより“ネット”で申し込みを完了
  • 理由は「旅行経験の差」と「高齢者のネット慣れ」の2つ

申し込みは若者が“店舗で完結”、高齢者は“ネットで完結”

若者に比べ、高齢者は機器に弱い…。

例えば「ネットで何かを購入したり予約をしたり」といったことを避け、店頭での対面接客を望んでいるイメージがあるかもしれない。

ところが今、「海外旅行の予約」という分野では、このイメージを覆す現象が起きているのだ。


その現象が明らかになったのは、JTB総合研究所が全国の18~79歳の男女3万人を対象に行ったインターネットアンケート調査の結果をまとめた「海外観光旅行の現状2019」。

この調査で、「旅行の相談から申し込みまでのすべてをネットで完結」させる割合が、若者より高齢者の方が多いことが分かった。

18~29歳の男性を見ると、「相談から申し込みまでのすべてを旅行会社の店舗を利用」が39.3%で、「旅行の相談から申し込みまでのすべてをネットで完結」の36.4%を上回っている。

また同年代の女性も、「相談から申し込みまでのすべてを旅行会社の店舗を利用」が45.1%、「旅行の相談から申し込みまでのすべてをネットで完結」31.6%だった。

海外旅行商品の申し込みまでの性別・年齢別の利用比率(画像:JTB総合研究所)

一方、60~79歳の男性は、「相談から申し込みまでのすべてを旅行会社の店舗を利用」が26.7%で、「旅行の相談から申し込みまでのすべてをネットで完結」の53.9%と、“ネット利用”が“店舗”を大きく上回っている。

同年代の女性でも、「相談から申し込みまでのすべてを旅行会社の店舗を利用」が23.3%で、「旅行の相談から申し込みまでのすべてをネットで完結」の60.7%

こちらも、“ネットで完結”が“店舗で完結”を大きく上回っているのだ。

「若者は“店舗で完結”、高齢者は“ネットで完結”」というのは従来のイメージを覆す結果だが、なぜ海外旅行の予約に関して、このような逆転現象が起きているのか?

JTB総合研究所の広報担当者に理由を聞いた。

理由は「旅行経験の差」と「高齢者のネット慣れ」

――海外旅行の予約で「若者は“店舗で完結”、高齢者は“ネットで完結”」。この理由として考えられることは?

旅行経験の差が大きいのでは、と思います。

ネット検索で出てくる膨大な情報から自分の求める旅行を選ぶ際に、経験が浅い若者は、店舗で相談するなどして、背中を押してほしいのではないでしょうか。

――しかし、シニアはネットに弱いイメージがあるが?

シニアの方々は旅行経験があるうえ、実際は一昔前に比べて、ネットの活用に慣れた方が増えました。その結果として、ネットで完結できる人が増えていると思われます。

フリマアプリの売上額でも60代以上が多い

たしかに、ネット活用における逆転現象はメルカリでも見ることができた。フリマアプリ「メルカリ」が今年1月に発表した「2018年の利用動向」によると、「年代別1人あたりの平均月間売上額」は、10代男性が1万455円、10代女性が5708円。

一方、60代以上の男性は3万1960円、60代以上の女性は2万9788円。20代〜50代の全世代で比べても、60代以上の売上額が男女とも一番多い結果が出ている。

この調査結果からも、高齢者がネットを上手く駆使していることが垣間見える。確かに、店頭まで出掛けることなく自宅で全てが完結するネット利用は、一度覚えてしまえば高齢者にとってもメリットが大きい。さらに、これからはネットに慣れた“デジタル世代”が高齢者となっていく。こういった逆転現象が、さまざまな分野に広がっていくのかもしれない。