“たまねぎ男”狭まる包囲網! チョ法相の弟に拘束令状請求…元駐韓大使に聞く文政権への影響

カテゴリ:ワールド

  • 韓国・チョ法相の弟に拘束令状を請求
  • チョ法相の親族に次々と伸びる捜査の手
  • 政権に影響は?韓国国論は真っ二つ

親族への捜査のメス加速も辞任は否定

チョ法相:
私の家族は今後も検察の捜査に誠実に臨む。私はきょうも法相としてやるべきことをする

数々の疑惑の渦中にあり“たまねぎ男”と揶揄されながら、10月4日改めて辞任しない意向を示したチョ法相。

そんな中、韓国の検察はチョ法相の親族が運営する学校法人をめぐる不正疑惑でチョ法相の弟の拘束令状を請求。拘束令状とは証拠隠滅の恐れがあるときなどに検察が裁判所に請求するものだ。

チョ法相の弟をはじめ、妻も娘の不正入学に関与し、表彰状を偽造した疑いで在宅起訴されるなど、加速する“チョファミリー”への捜査。

一方、偽の経歴で大学に入学した疑いが持たれているチョ法相の娘が韓国のラジオ番組に出演し、初めてメディアのインタビューに応じた。

チョ法相の娘:
私はボランティア活動やインターンを受けて(書類を)学校に提出しました。偽造したこともありません。お母さんがしてもいないことで私のために責任を負うのは耐えられません

疑惑を否定し、母親が自身の不正入学に関わった罪などで検察の事情聴取を受けていることなどについて、こう述べたチョ法相の娘。

さらに、今回のラジオ出演について「父は反対したが、聞かずに出てきた」と自分の意思で出演したことを明かした。

文政権と検察の対立…国論も二分

3日、韓国・ソウルではチョ・グク法相の辞任を求める大規模な集会が開かれ「チョ・グクを罷免しろ」と声を合わせるプラカードを掲げる市民たちの数は実に数十万人にものぼった。

チョ法相に迫る、検察の包囲網。

果たして今後、この問題はどのような動きを見せるのだろうか?

Live News it!ではスタジオで韓国大使館に通算12年勤務した武藤正敏元駐韓大使に解説してもらった。

加藤綾子キャスター:
ここまで辞めずに大臣を続けてきたチョ・グク氏なんですけれども、弟の拘束令状請求はチョ・グク氏にとってや、文政権にとってのダメージというのはどうなんでしょうか?

元韓国大使・武藤正敏氏:
やっぱり大きくなりますよね、どんどん法務大臣に捜査が近付いてきてるわけですから。3日の集会は、光化門からソウル駅まで2.1km。12車線道路と周りの広場全部が、反文在寅、反チョ・グクのデモだったんですね。主催者発表で200万人、警察発表でも50万人だっていうんですよ。そのほかにも大学で全国の学生デモがありましたので、これまた10万人ぐらいという。文大統領派のデモが9月28日にあったときには10万人くらいですから、はるかに大きいんですよ。これによって文大統領も検察に圧力をかけにくくなってくるんです

現地で取材している渡辺康弘ソウル支局長にも中継で話を聞いた。

加藤綾子キャスター:
今回の捜査はどのような意味合いがあるのでしょうか?

渡辺康弘ソウル支局長:
今回の疑惑は、チョ・グク法相の関与についてはあまり濃くはない、薄いとみられる案件です。しかし、一方でチョ法相を擁護して検察の権力を削りたい文大統領は、9月30日に検事総長に対して具体的な検察改革案を出すように指示を出し、あからさまな圧力をかけてきています。検察としては、親族を含めた多数の疑惑についてスピーディーに捜査を進めることでチョ法相や文大統領に対して逆に圧力を強めたいという意思があるのではないかと思われます

加藤綾子キャスター:
韓国国内ではどのような受け止められ方なのでしょうか?

渡辺康弘ソウル支局長:
3日の集会はかなり大規模なもので、数十万人規模で集まっています。また同時に、9月28日に行われた逆にこれは反検察、親チョ・グク擁護集会というのにも10万人ほどの人数が集まっておりますので、まさに韓国内の国論が二分している状況になっています。

スタジオで再び武藤正敏元駐韓大使に話を聞いた。

加藤綾子キャスター:
今後、チョ・グク氏本人へ捜査が及ぶ可能性は?

武藤正敏氏:
どんどん狭まってきていると思いますね。次は、奥様に対する拘束令状が請求されるのか。そして、チョ・グク氏自身に対する聴聞が行われるのか。これが次の焦点になってくると思います。いずれにしても、この分断が街に出てきて大きな対決になってきてますから、韓国にとって非常にまずいことでしょうね

チョ・グク氏の弟は今後数日以内に裁判所が本人を呼び出し、話を聞いた上で身柄を拘束する必要について判断される見通しだという。

(「Live News it!」10月4日放送分より)

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