計画の緻密さと逃亡の稚拙さ 3億6000万盗難男、最後は『人間の目』の網にかかった

カテゴリ:国内

  • 事前に私書箱を契約、ホテルを予約するという緻密な計画性
  • 防カメを意識してか、すべてタクシーで移動
  • 一方で、稚拙な逃亡劇であっけなく逮捕された男の二面性とは・・・

事前に私書箱を契約、ホテルを予約する計画性

オオシバくん:
3億6000万円を盗んだ男が逮捕されたね。

平松デスク:
伊東拓輝容疑者は、24日間の逃亡劇の末逮捕された訳だけど、かなり計算された犯行だったね。
伊東容疑者は、勤務先の警備会社の金庫室から盗んだ3億6000万円を、誰にも分からないように運ぶために、わざわざ私書箱やホテルの部屋まで手配していたんだ。
この類の事件に私書箱を使うって初耳だね。

盗み出したとみられるのが4日午前で、ホテルの部屋を出たのが、翌5日午後3時半ごろ。
と言うことは、おそらく、30時間程度で、練りに練った逃亡作戦が完了したことになる。
会社が盗難に気付いたのは、その次の日の今月6日だから完全に会社を出し抜いていたことになる。

防犯カメラ捜査の限界

オオシバくん:
警察は、得意の防犯カメラ捜査で追い詰めなかったの?

平松デスク:
埼玉県警も頑張ったはずだが、防カメ捜査にも限界がある。
伊東容疑者は、〝防カメの目“を避けるために移動は全てタクシーだったみたいだよ。
電車を利用すると、防カメのリレー捜査で追跡されちゃうからね。
当然、タクシーにも車載カメラはついているけど、映像の回収・解析には時間がかかるから、その分逃げ続けることができる。

あと、埼玉から都内に逃げ、さらには千葉にも行動範囲を広げてるでしょ。
警察の管轄も、埼玉県警、警視庁、千葉県警にまたがれば、その分尻尾もつかまれにくいよ。
伊東容疑者が、どこまで計算して逃走していたかは分からないけどね。

『人間の目』からは逃げられなかった

オオシバくん:
その割には、すんなり逮捕されたよね。

平松デスク:
そうなんだよ。
計算された盗みの手口に対して、潜伏先はありふれているんだ。
都内のネットカフェやホテル、個室DVD店などを転々としていたんだ。
なぜ、警察が網をはる場所に逃げたのか。
その上、変装せずに防カメに顔をさらしているから、画像・動画まで公開されたでしょ。
その結果、伊東容疑者を目撃した人の通報が端緒となって逮捕されたんだ。
その辺も浅はかといえば浅はかだけと、逆に言うと『人間の目』からは逃れられなかったということだ。

逃走前の緻密さに対して逃走後のお粗末さ。
二面性が垣間見える伊東容疑者は、どんな男なのか、ぜひ捜査で解明して欲しいと思う。

【執筆:フジテレビ 社会部デスク 平松秀敏】