急増するラグビーファン
日本の歴史的勝利を後押ししたのはパプリックビューイングに集まったたくさんのラグビーファン。ところが…
女性A:
初めて見ます ルールも全然わからないです。
女性B:
デビューします。
男性:
すみません、にわかファンです。
会場にいた156人に聞くと「ラグビーのパブリックビューイングに初めて行った」という人が実に73%を占めていた。まさに“にわか”が多い。
しかしラグビーワールドカップの公式スポンサーであるハイネケンは「にわかでもいいじゃないか」と「にわかファン」を歓迎するムードだ。
横浜のパプリックビューイングには開場を待つ100人以上のラグビーファンの姿があった。そして試合直前になると会場には多くの人。初戦のロシア戦は5000人だったが、アイルランド戦では3倍の約1万5千人となり、ラグビーファンが急増していることがわかる。
一方、東京・有楽町のパブリックビューイングには1万人以上の人が訪れた。会場で多く見かけたのが若い女性のファンだ。ラグビーの魅力を聞いてみると。
女性A:
スクラム組む時のウッっていう男らしいところがかっこいいと思って。
女性B:
かっこいい人が多い。ガタイがよくて。
女性C:
気持ちのほうがカッコイイ。仲間のためにとか。試合終わったらみんなハグしたり握手したりしてすごく感動します。
街をあげて「応援ムード」
また東京・丸の内のパブリックビューイングには約1500人のファンの姿があった。
街をあげて日本代表を応援している。
街の一角が日本代表カラーの白と赤に装飾され、必勝祈願のラグビー神社まで登場した。会場には巨大なラグビーボールや銅像などがあり、“SNS映え”するスポットまである。
仕掛け人の高田さんによると・・・
三菱地所株式会社ラグビーワールドカップ2019プロジェクト推進室統括 高田晋作:
私たちはにわかファンを増やしたいと思ってずっとやってきました。ワールドカップのいろいろな楽しみ方を願ってここを訪れる場所になるといいなと思ってセッティングしました。
その狙い通り、会場には若い女性など中心に多くのファンが集まっている。
ーー女性のラグビーファンについて、スタジオの元日本代表キャプテン・廣瀬さんはどう思いますか?
廣瀬俊朗さん:
若い女性が増えると男性ファンも増えるので最高ですね。
ラグビーを好きなるきっかけは?
一方、オールドファンである教師の男性はこんな体験したという。
男性:
全くラグビーを知らない小学生の子供たちがラグビーボールで遊んでいました。休み時間に。
多くのオールドファンがラグビーを好きになったきっかけはなんなのだろうか?
男性A:
スクールウォーズです。
1984年にスタートしたスクール・ウォーズは熱血教師が弱小ラグビー部を全国大会に導く実話をもとに制作された大ヒットドラマ。街のレンタルショップではワールドカップ開幕後にレンタルする人が約4割増加しているということだ。
それに対して、最近のにわかファンがラグビーを好きになったきっかけはなんなのだろうか?
女性A:
ノーサイドゲーム。
女性B:
ノーサイドゲーム。
男性:
ラグビーだけじゃなくて会社の揉まれかたもすごく楽しかったです。
ラグビーを題材とした人気ドラマ「ノーサイドゲーム」が、ワールドカップ開幕直前まで放送していたこともラグビーの人気を後押している。原作本はワールドカップ開幕前の1週間と比較すると売り上げが5割増加している。主題歌の「馬と鹿」は米津玄師さんのシングルとしては発売初週の売り上げが過去最高を記録した。またドラマが注目された理由のひとつが、ラグビー界の名選手たちが俳優として出演していたことだ。
男性:
日本代表の廣瀬さんが、大泉洋を円陣にGMも入ってくださいよというのがよかったです。
ドラマについて廣瀬さんに質問。
ーードラマへの出演で生活は変わりましたか?
廣瀬俊朗さん:
誰も廣瀬と呼ぶ人はいなくなりました。浜さんとしか言われなくなりました。
またパブリックビューイングで日本代表のユニフォームを着て応援していた女性は。
女性:
青山に行ってお店で買いました。
にわかファンも急増していることで日本代表のユニフォームは手に入りにくい状態となっている。そしてラグビーがブームとなったのには日本の快進撃以外にファンからはこんな意見もあった。
女性:
自分のことを犠牲にしてもチームのために日本のために戦う姿勢が本当にカッコイイ。
9月28日のパブリックビューイングでは日本のラグビーファンがアイルランドのアンセムを歌っていた。廣瀬さんが仕掛け人だという。
廣瀬俊朗さん:
そうなんですよ。世界各国からラグビー選手やファンの方が来る時に歌うことが出来れば、いいおもてなしになると思いスタートしました。
(めざましテレビ9月30日放送より)